スキルアップを目指そう!介護福祉士がまずは取得したい3つの資格とは
2021-09-21 17:23:57
2021-10-21 21:08:52
介護職への転職を希望される方は、訪問介護がどのような職種なのか気になるのではないでしょうか。
介護職が働く事業所を大きく分類すると通所施設、入所施設、訪問介護となります。訪問介護には通所施設や入所施設といった、施設介護とは異なる魅力があります。
訪問介護の魅力は、利用者と介護職のマンツーマンによるケアが行えることです。通所施設や、入所施設では多数の利用者がいるため、どうしても介護職が個々の利用者に対応できる時間は限られます。
しかし、訪問介護ではまとまった時間を個別ケアに充てられるため、じっくりと利用者と向き合えることが魅力です。
それでは、気になる訪問介護の仕事内容について解説していきます。
訪問介護はホームヘルプサービスとも呼ばれ、介護職は訪問介護員、またはホームヘルパーとも呼ばれます。そして訪問介護では訪問介護員が、利用者の居宅へ訪問し介護サービスを提供します。提供する介護サービスは、大きく分類すると身体介護、生活援助、通院介助です。
それでは、それぞれの詳しい仕事内容について解説していきます。
訪問介護の仕事内容の一つに、身体介護があります。
身体介護は訪問介護に限らず、施設介護でも基本的な仕事内容です。そこで、訪問介護においてよくある身体介護の例を挙げます。
■排泄介助
排泄介助はオムツ交換やトイレ誘導など、排泄にかかわる介助を指します。
訪問介護において排泄介助の難しい点は、施設介護のように介護しやすい環境が整っているとは限らないことです。例えばオムツなどのメーカーや種類が利用者毎によって違う、トイレが狭い、手すりの有無などがあります。このような際には、介護職は利用者の環境に合わせた介助が必要です。
■入浴介助
入浴は利用者の身体の清潔を保つため以外にも、多くのメリットがあります。入浴することで、心身のリラックスにつながったり、身体を温めたり、皮膚状態のチェックもできます。
訪問介護における入浴介助は、利用者の居宅のお風呂で、利用者が安全に入浴できるようにサポートすることです。具体的には身体を洗う介助や、浴槽の出入りのサポート、入浴時に利用者の体調に異変がないかの見守りなどとなります。
訪問介護とは別に、居宅での入浴介助を専門に行う訪問入浴もあります。
訪問介護との違いは、訪問入浴では複数の職員により、持ち運べる浴槽を用いて入浴介助を行うことです。そのため訪問入浴では、利用者の居宅の浴槽に関係なく入浴介助ができます。また、訪問入浴では複数人の職員で入浴介助を行うため、要介護が高く介護量の多い利用者にも対応できます。
■食事介助
利用者の健康を支えるためにも大切なのは、バランスの取れた栄養摂取です。しかし、食事を自分で食べられない方もいらっしゃいます。そこで、食事をサポートするのが訪問介護の食事介助です。利用者が誤嚥することのないように一口ずつ、しっかりと飲み込んだかどうかを確認しながら介助しましょう。
■その他の身体介護
上記に挙げた身体介護以外にも訪問介護の仕事として、車いすやベッドへの移乗介助や、車いすの移動介助、褥瘡を予防するための体位変換などがあります。
次に訪問介護の仕事内容である、生活援助について説明します。
訪問介護を利用されている方は、生活にかかわる問題を多く抱えています。そのため、身体介護のみでは生活を十分にサポートできません。そこで必要となるのが生活援助です。
生活援助は、家事のスキルや経験が役立つ仕事内容です。具体的な生活援助の例を挙げます。
■居室の掃除
訪問介護の利用者の方は病気などの様々な理由によって、居室の掃除をうまくできない場合があります。居室が整頓されていないと、物につまずいて転倒する原因にもなります。ケガを防ぐ意味でも、訪問介護員は床に物が落ちていないか注意を払いましょう。
■調理や買い物
訪問介護では必要に応じて調理や、買い物を行います。調理では利用者の居宅にある、食材や調理器具、調味料を利用して調理を行います。そのため調理でも様々なシチュエーションがあり、献立のレパートリーが多ければ仕事に重宝するでしょう。
また買い物では、利用者が必要とする生活用品を購入します。その中には食材や、生活用品など様々です。利用者の同意のもと生活を送るうえで必要な物を買い、生活をサポートすることが大切です。
■衣類の洗濯
生活援助では利用者の衣類の洗濯や、衣類の整頓を行うこともあります。洗濯から乾燥、取り込み、整頓に至るまで利用者ができない部分を援助します。衣類を洗濯する場合には、洗剤の種類、柔軟剤の種類などは利用者の好みに合わせましょう。
次に訪問介護の仕事内容である、通院介助について説明します。訪問介護における、通院介助には次のような介助があります。
・通院のため車両への乗車、降車の介助
・車を乗り降りするため車いすへの移乗介助
・病院内における移動介助
・受診の手続き 等
利用者にとって、定期受診などの通院は健康を維持するためにとても大切です。しかし一人では、通院することがままならない方もいらっしゃいます。そこで訪問介護員がサポートすることで、利用者はより長く自宅での生活を送れるようになります。
ここまで訪問介護では、どのような仕事内容かについて一通り説明してきました。さらに転職を希望される方は、介護サービスを提供する利用者についても理解を深めておきましょう。
介護を必要としている方が介護保険による介護サービスを受けるためには、要介護認定が必要です。要介護認定で介護が必要な場合は要支援1や要支援2、要介護1から要介護5までのいずれかに判定されます。
そして訪問介護は、要介護1から要介護5に認定された方が利用できます。要支援1、もしくは要支援2と判定された方については、「介護予防・日常生活支援総合事業」による介護サービスの対象です。
訪問介護における利用者の特徴として、要介護1から要介護3までの比較的介護量の少ない方が利用者の7割以上を占めています。そのため介護度が重い要介護4、または要介護5の方は全体の2割程度です。
このように訪問介護では、要介護3以下の方が、利用されることが多いです。要介護3以下の方は自分でできることも多いため、利用者本人できない部分を支援するのが訪問介護員の仕事となります。
参考)2020年 厚生労働省 「各介護サービスについて」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000608309.pdf
訪問介護において介護職はどのような流れで仕事をしているのでしょうか。そこで、仕事の一連の流れについて説明していきます。
はじめに訪問介護員が利用者の自宅へ訪問します。利用者の自宅は一戸建ての場合もあるし、集合住宅の場合もあります。初めて訪問する場合には時間に遅れることがないように、場所の把握は事前に行っておきましょう。
利用者は訪問介護以外にも、デイサービスなどを併用している場合があります。所定の時間に遅れるとそれらのサービス提供にも影響しますので、時間に遅れないようにしましょう。
次に訪問介護員が利用者の自宅に到着したら、サービス提供を開始します。
提供する介護サービスは、事前にケアマネジャーが作成したケアプランに則り行います。先述したように仕事内容は身体介護や生活援助、通院介助を提供することです。
しかし利用者以外への援助など、訪問介護員が提供してはいけないサービスがあります。そのため、提供すべきサービスかどうかを迷った場合には、事業所に確認してから行いましょう。
最後に利用者へサービスの提供が完了したら、訪問介護員は記録を行います。
訪問介護員にとって記録を残すことは、利用者に対して適切にサービスを提供している証拠にもなります。後日トラブルにならないためにも、記録することを徹底しましょう。
記録内容は提供したサービスや、訪問した際に利用者の細かな変化などについても記載します。また利用者の様子がいつもと違うなど、気になる点があればケアマネジャーや事業所へ報告をしましょう。
訪問介護はホームヘルプサービスとも呼ばれ、そこで働く介護職は訪問介護員、またはホームヘルパーとも呼ばれています。訪問介護の仕事内容は「身体介護」「生活援助」「通院介助」です。
訪問介護の特徴としては、利用者と介護訪問員のマンツーマンでサービスを提供することです。そのため訪問介護員は個別ケアに特化した職種で、職員一人で多くのことに対応できるスキルと経験が求められます。
訪問介護員のメリットは、施設介護と比べると他の介護職員との連携が少ないことにあります。そのため他職員とのコミュニケーションが苦手な方にとっては、訪問介護員は働きやすい環境となるでしょう。
介護職が働く場所としては通所施設や入所施設、訪問介護に分けられます。介護職に転職を希望される方は、どれが自分に適しているか検討してみましょう。自分の希望に添う、ミスマッチのない転職のためにもオススメです。