介護職の年収・給与をチェック!~統計から見る介護職~

介護の仕事に就きたい、他の施設や職種への転職を考えている。そんな方たちが気になるのは、お給料のことではないでしょうか。  職種ごとの年収の目安は、政府や関連団体の統計から確認できます。かといって、自分で調べるのは大変ですよね。そこでキャリアスマイルが、介護職の年収・給与についてさまざまな角度から調べてみました。

※調査する項目により、対象となっている資料は異なります。調査時期、対象者、母数など条件はそれぞれ違うという前提にて、あくまで参考としてみてください。

介護職の平均給与・平均年収をチェック

まず介護職全体の平均給与から見てみましょう。厚生労働省による「賃金構造基本統計調査」で確認できます。

令和元年の賃金構造基本統計調査から、介護職に該当する職種(※)を選んで計算したところ、2019年の「きまって支給する現金給与額」は253,500円で、「年間賞与その他特別給与額」は515,700円となっています。

これを単純に年収として換算してみると、3,557,700円。介護職の平均年収は約350万円と言えるでしょう。

※職種は「ホームヘルパー」「介護支援専門員(ケアマネージャー)」「福祉施設介護員」、企業規模計(10人以上)を抽出しています

なお、介護職の平均給与(月給)は過去10年で上昇傾向にあります。2012年に一度下がりましたが、その後は毎年2,000~5,000円程度上昇しています。2019年10月からは特定処遇改善加算が開始されましたし、深刻な人材不足解消のためのさらなる賃上げも期待されているところです。

年間賞与その他特別給与額は、上昇下降を繰り返していましたが、2018年に大幅に上昇し、過去10年で最も高い527,933円となっています。最も低い2013年の425,300円に比べて、102,633円も上昇しているのです。2019年は2018年よりやや下がりましたが、過去2番目に高い515,700円となっています。

介護職の平均給与額のグラフ

年間賞与その他特別給与額のグラフ

※厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より

介護職の職種別給与をチェック

同じ介護の現場で働くにしても、職種はさまざま。職種別にどのくらい給与が違うかは、厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」の「介護従事者等の平均給与額の状況(月給・常勤の者、職種別)」が参考になります。

介護従事者等の平均給与額の状況(月給・常勤の者、職種別)

介護従事者等の平均給与額の状況(月給・常勤の者、職種別)の表

※厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」より

このデータでは介護従事者ということで看護職員も含まれており、平均給与額は372,070円と一番高くなっています。それに次ぐのが、介護支援専門員(ケアマネジャー)の350,320円、「理学療法士、作業療法士、言語聴覚士又は機能訓練指導員」の344,110円と続きます。いずれも資格を要する職種であり、その分給与が高くなる傾向にあるようです。

平成29年の給与と比べて、全ての職種で5,000~10,000円程度上昇していて、最も上昇したのは介護職員で10,850円となっています。

なお、介護支援専門員になるには、介護支援専門員実務研修受講試験(ケアマネジャー試験)に合格し、実務研修を修了させる必要があります。受験資格は、保健・医療・福祉に関する法定資格を持ち、それに基づく業務に従事した期間が通算5年以上かつ900日以上となっています。

介護職の雇用形態別給与をチェック

介護職として働くにあたって、正規職員、非正規職員、そして常勤かパートかなど、雇用形態にもいくつかの選択肢があります。雇用形態が違うと、給与はどのように異なってくるのでしょう。こちらについては、公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「社会福祉士・介護福祉士就労状況調査結果(平成27年度)」をご紹介しましょう。

社会福祉士、介護福祉士の過去1年(平成26年)の年収

社会福祉士、介護福祉士の過去1年(平成26年)の年収の表

※公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「社会福祉士・介護福祉士就労状況調査結果(平成27年度)」より

雇用形態別の比較では、正規職員と非正規職員(常勤)で、男性の社会福祉士では139万円、女性の社会福祉士では103万円、男性の介護福祉士では107万円、女性の介護福祉士では74万円という差が生じています。

介護職の勤続年数別、年齢別給与をチェック

介護職について、勤続年数が長くなると、どのくらい給与が変わってくるのでしょうか。

厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」で、勤続年数ごとの給与が確認できます。

勤続年数が上がるごとに給与は徐々に上昇していき、勤続1年の給与は270,740円ですが、10年以上になると334,140円と6万円以上の差が出てくるようです。

介護職員の平均給与額の状況(月給・常勤の者、勤続年数別)

介護職員の平均給与額の状況(月給・常勤の者、勤続年数別)の表

※厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」より

年齢別でいうと、社会福祉士と介護福祉士に限ってのデータですが、年代が上がるごとに社会福祉士は50万円~70万円程度、介護福祉士は4万円~40万円程度上昇しています。60代以上になると、いずれも大幅に減少します。

年代別の給与の表

※公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「社会福祉士・介護福祉士就労状況調査結果(平成27年度)」より

介護職の施設別給与をチェック

同じ介護職でも働く場(施設)はそれぞれです。施設別の給与を見てみると、常勤では介護老人福祉施設の333,170円が最も高く、通所介護事業所が最も低く264,800円となっています。非常勤では、介護老人保健施設の266,210円が最も高く、認知症対応型共同生活介護が最も低く178,920円です(介護療養型医療施設はデータがないため除く)。

介護職員の平均給与額等(月給の者),サービス種類別,勤務形態別

「常勤の者」の場合

「常勤の者」の給与の表

「非常勤の者」の場合

「非常勤の者」の給与の表

※厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」より

介護職における手当事情は?

介護職にはさまざまな資格が存在し、所有者には資格手当が支払われる場合もあります。「社会福祉士・介護福祉士就労状況調査結果」によると、「資格手当がある」と回答した割合は、社会福祉士が30.1%、介護福祉士は50.8%となっていました。資格手当がなくとも、施設によっては求人の条件に有資格者を指定していることもあり、そういった場合は無資格者に比べて基本給自体が高く設定されていることもあります。

資格手当の平均金額はというと、社会福祉士が10,797円、介護福祉士は8,237円となっています。

資格手当の状況 

資格手当の状況の表

※公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「社会福祉士・介護福祉士就労状況調査結果(平成27年度)」より

介護職での年収アップのポイントは?

さまざまな角度から介護職の年収、給与について見てきました。こういった結果から、年収アップを図るためにできることを挙げてみましょう。

 ●経験を積みつつ資格を取得し、介護支援専門員(ケアマネジャー)などに転職する
 ●可能なら雇用形態を見直す
 ●給与が高い傾向にある施設勤務(介護老人福祉施設など)に転職する
 ●介護職員として勤続年数を重ねる

2019年10月から開始された特定処遇改善加算により、ベテランの職員であるほど給与がアップする可能性が出てきています。しかし、同じ仕事をただ続けていても大幅な給与アップは見込めません。資格をとったり、別の職場に転職してさまざまな経験を積んだりと、キャリアアップのための行動を積極的にとっていくと良いでしょう。

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