将来性は大丈夫?介護職が就職時に抱える不安や悩みとの向き合い方

2022-02-21 17:16:52

介護職へ就職しようと思っているけれど、本当にやっていけるかどうか不安に感じている方はいませんか?

「職場に馴染めるだろうか」

「夜勤ができるだろうか」

「将来性は大丈夫なのか」

介護職未経験であれば、職場や仕事内容に慣れるまで、このような不安や悩みを持ってしまうかもしれません。

そこで本記事では、介護職の就業前後にありがちな悩みと、向き合い方について紹介します。

 

 

就職前後に抱えがちな不安とは

介護職の先輩たちは、就業前後でどのようなことに不安や悩みを抱えていたのでしょう。

先輩介護職が悩んできたことを知ることで、自分の不安や悩みに対する対処方法や解決方法を学びましょう。

それでは、介護職が就業前後で抱えがちな不安を4つ紹介します。

 

介護職に向いていなかったのではないか

「介護職に向いていなかったのではないか」は、介護職の就職後によくある不安の1つです。

介護職の仕事内容は、利用者への身体介護といった介護サービスの提供だけではありません。利用者とのコミュニケーションや、支援の企画・実施、多職種との連携など多岐にわたります。その中には、自分にとって苦手な仕事内容があるかもしれません。

例えば、認知症の利用者とのコミュニケーションが苦手な職員であれば、何度も同じ質問をされると返答に困るといった具合です。他にも利用者を盛り上げるのが苦手な方は、レクリエーションを提供することに不安を感じることもあるでしょう。

このような苦手な仕事内容があると、介護職に向いていないのではと感じやすいものです。

 

就職先の介護施設で長く働けるか

2つ目によくある不安は、「就職先の介護施設で長く働けるか」です。

このような不安を抱く理由は、以下のような理由が考えられます。

 

■介護の仕事が体力的につらい

介護の仕事をするためには体力が必要です。体力に自信がないと仕事を続けることはできるだろうかと不安になることもあるでしょう。

 

■介護施設の人間関係が悪い

介護施設では年齢・性別・趣味・嗜好の異なる介護職が一緒に働いています。介護に対する考え方がそれぞれ異なることもあり、職員同士で意見が対立することもあります。そのため、介護職の人間関係は複雑になりやすく、人間関係が悪い施設では長く続けられないと不安に感じることもあるでしょう。

 

介護職に将来性はあるのか

「介護職に将来性はあるのか」と感じる方もいます。

その主な原因は、給料の低さや体力的な問題です。

介護職は体力や神経をすり減らして働いているのに、給料が低く割に合わないと感じる方もいます。そのような場合は、いつまでも介護職を続けられないと感じてしまいます。

そのほかにも、就職先に昇給制度がなければ、「将来的に今の給料ではやっていけない」と思うこともあるでしょう。

また、いつかは体力が持たなくなるかもしれないという不安を感じる方もいます。日々体力を必要とする介護業務、今は問題なくこなせるけれど、年を重ねても対応できるかと思ってしまうためです。

 

夜勤や不規則な勤務体制でやっていけるか

「夜勤や不規則な勤務体制でやっていけるか」というのも、介護職が感じやすい不安の1つです。

介護職へ就職直後であれば、夜勤や不規則な勤務を任せられることは少ないかもしれません。しかし、業務に慣れるに従い、夜勤や不規則な勤務も任せられることになるでしょう。

このような勤務体制は、体が慣れるまではつらいと感じやすく、2交代制の夜勤であれば長時間の労働となり負担も大きいものです。

また、夜間帯は職員の人数も少なく、利用者の体調が急変した際の対応も不安を抱く原因になります。

 

 

不安や悩みとの向き合い方

ここまで説明してきた介護職が就業前後に抱えやすい不安や悩みに、先輩介護職はどのように向き合ってきたのでしょうか?

ここからは介護職によくある不安や悩みとの向き合い方を紹介します。

 

介護職のやりがいを考える

不安や悩みを感じた際には、介護職のやりがいを考えましょう。

不安や悩みがあると「介護職は向いていない」とつい考えてしまいがちですが、すぐに辞めないようにしましょう。介護職を辞めてから後悔される方も多くいるためです。

「介護職に向いていない」「辞めたい」と思ってしまった時には、介護職のやりがいを以下のようにリストアップしてみましょう。

・利用者や家族から感謝される

・人の役に立てていると実感できる

・キャリアアップがしやすい

・介護技術が身につく

介護職のやりがいを思い出せたでしょうか?

このように、介護職のやりがいを思い出すだけで、不安や悩みが吹っ切れることもあります。

 

 

介護職のメリットを知る

悩みや不安との向き合うためには、介護職のメリットを知ることも大切です。

介護職のメリットを活かすことで、解決できる場合があるためです。

それでは、介護職のメリットを5つ紹介します。

・年齢、性別、学歴が問われない

・家族の介護に経験や知識を活かせる

・資格取得することでスキルアップができる

・勤務時間を調整しやすい

・需要が多いため転職しやすい

このように介護職のメリットには、年齢・性別・学歴が問われず、未経験でも就職しやすいことがあります。また、介護施設の種類によっては勤務時間なども調整しやすく、多様な働き方ができるのも介護職の魅力といえます。

そこで、不安や悩みを解決する方法の1つとして、自分に合った介護施設へ転職することも有効な手段です。

 

苦手な業務を克服する

不安や悩みに向き合うためには、苦手な業務を克服することも大切です。

苦手な業務の克服方法は、以下の通りです。

 

■先輩職員のやり方を観察する

先輩職員がどのように業務を行っているのかを観察してください。場合によっては、先輩職員にお願いして見学させてもらいましょう。自分のやり方との違いを考えながら、見学することで苦手な業務を克服できることもあります。

 

■上司、同僚にアドバイスをもらう

苦手な業務は、上司・同僚に積極的にアドバイスを求めましょう。信頼のおける先輩1人にアドバイスを求めるのも良いですが、複数の職員に聞くことで、さまざまな対応方法を発見できることもあります。自分に合ったやり方を模索するためには、多くの職員に聞くことがおすすめです。

 

■苦手な業務を積極的に行う

苦手な業務を避けてばかりでは克服できません。苦手な業務こそ積極的に対応しましょう。

 

資格を取得する

資格を取得することで、不安や悩みを解決できることもあります。介護に関する知識や技術の不足が、不安や悩みとなる場合があるためです。

例えば、「体力がつらい」は介護職によくある悩みですが、体力がつらいと感じる要因の1つに介護技術が未熟なことがあります。

介護技術が未熟な場合は、力に頼った介助方法になりやすく、体への負担は増えてしまいます。そのような方は、介護技術や介護用品の使い方を学ぶことで、力に頼らない介助方法を身に着けられるようになり、体への負担を減らせます。

また、「もっと良いサービスを提供できるのではないか」という不安は、資格を取得して知識を深めることで解決できるでしょう。

さらに、介護職は資格を取得することでキャリアアップできたり、資格手当により給料がアップしたりすることもあります。給料面で将来に不安がある方も、資格を取得することで解決できるかもしれません。

参考までに、介護職の主な資格を紹介します。

・介護職員初任者研修

・介護福祉士実務者研修

・介護福祉士

 

 

介護施設の種類を知っておこう

介護職によくある悩みや不安は、働く介護施設の種類を変えることで解決できることもあります。

例えば以下のような場合です。

 

■レクリエーションが苦手

多くの通所施設では毎日レクリエーションを実施しているため、レクリエーションが苦手な職員は、毎日がつらいと感じるかもしれません。そのような方は、入所施設や訪問介護などのレクリエーションが少ない介護施設で働くのがおすすめです。

 

■夜勤は不安が大きく、できればしたくない

特別養護老人ホームなどの入所施設であれば、365日24時間の介護体制が必要です。そのため、夜勤や早番・遅番といった変則勤務の対応が求められるでしょう。これらの対応が難しい場合は、通所施設を検討すると良いでしょう。

このように、介護施設の種類によって仕事内容にも違いがあります。自分の苦手な業務が少ない介護施設で働くことで、不安や悩みを減らすこともできます。

介護施設の主な種類は以下の通りです。

・特別養護老人ホーム

・介護老人保健施設

・サービス付き高齢者向け住宅

・小規模多機能型居宅介護

・デイサービス・デイケアサービス

・訪問介護

介護施設にはさまざまな種類があります。自分に合った介護施設を探してみるのも、不安や悩みを解決するのに役立つでしょう。

 

 

まとめ

これから介護職への就職前後の方は、色々な不安や悩みを抱えていることでしょう。

この記事で紹介したように、先輩介護職はさまざまな方法で不安と向き合ってきたはずです。

もし不安に感じることがあれば、上司や先輩職員に相談するのもおすすめです。相談に乗ってもらえるだけでスッキリすることもあります。また、アドバイスがもらえることもあるでしょう。

紹介した方法や、上司・先輩職員のアドバイスでも悩みや不安が解決できないときには、介護施設が自分に合っていない可能性もあります。自分が働きやすい介護施設に転職することも、解決方法の1つですので、迷わずに検討してみましょう。