介護職に向く性格や人間性はある?長く介護職を続けられる人の特徴とは
2022-01-19 16:01:00
2022-01-24 13:19:58
「介護職は自分に向いていない」と悩んでいる方はいませんか。「仕事を辞めたい」と思うことは介護職に限らず、誰にでもあり得ることです。
しかし、勢いで介護の仕事を辞めてしまうのではなく、一度立ち止まって冷静に考えてみましょう。
ちょっとしたアクションで職場の雰囲気や悩みごとを解消できることもあります。また、介護職が自分に向いていないのではなく、職場が自分に合っていないだけかもしれません。
この記事では、「介護の仕事を辞めたい」と悩んでいる人が仕事を辞める前にするべきこと紹介します。
「人の役立ちたい」「手に職を付けたい」など、介護に希望や関心を持って始めたはずの人が、なぜ仕事を辞めたくなるのでしょうか。
介護職が仕事を辞めたくなる4つの理由を紹介します。
2020年の調査で「職場の人間関係に問題があったため」を離職理由にした割合は、男性が26.7%、女性が23.2%でした。介護職として働く多くの方が「人間関係がしんどい」と感じていることがわかります。
参考)2020年 公益財団法人介護労働安定センター「介護労働の現状について」
http://www.kaigo-center.or.jp/
この要因の一つに、介護職の人間関係が複雑で問題を抱えやすいことがあります。介護施設では、性別や年齢を問わず様々な人が同じ職場で働いています。そのため、職員同士の考え方や価値観が異なり、意見がぶつかることもあります。
さらに介護職は、利用者や家族との人間関係にも気を遣わなければなりません。介護職は関わる人が多い分、人間関係に悩みを抱えやすいのです。
介護施設は慢性的な人手不足です。そのため、介護職1人当たりに対する業務量が多くなってしまうことも少なくありません。
加えて、入所施設の中には24時間体制の介護を提供するために、少ない人数でシフトを組んでいるところもあります。このような施設では、夜勤の回数が増えるばかりではなく、不規則な勤務が続きやすくなるため、体力的に辛くなり辞めたくなる人も出てきます。
人手不足は入所施設以外でも影響があります。希望通りに休みがとれない、業務時間内に仕事が終わらず残業するなどが続き、辞めたくなる人もいます。
離職理由に「収入が少なかったため 」と回答している介護職は、男性で22.9%、女性で13.7%でした。男女ともに、給料や待遇面への不満を持つ人もいるようです。
介護職は資格以外でスキルを判断するのが難しく、年功序列の給料体系になりやすい職種です。それが、若手にとっては「給料への不満」や「モチベーションの低下」の原因となります。
また、職場によっても給料・待遇は違います。給与、休日回数、賞与、昇給制度など他施設と比べて、自分の施設が見劣りする場合は不満に感じることもあるでしょう。
介護職は体力的にも精神的にも楽な仕事ではありません。
身体介護は体力が必要な仕事内容を多く含みます。例えば、移乗介助では利用者を支えるため、脚や腰に大きな負担がかかります。また、排泄介助や入浴介助などを行う際は、中腰で対応しなければなりません。
脚や腰に大きな負担がかかり、痛みに悩まされながら仕事をしている介護職も少なくありません。
それに加えて介護職は、利用者の安全を確保するプレッシャーや不仲の職員の存在などで精神的に辛いと感じることもあります。
それでは、上記のような理由から「仕事を辞めたい」と思ってしまう人は、本当に介護職に向いていないのでしょうか。また、介護の仕事が嫌いになったのでしょうか。
介護は高齢者や障がい者の生活を支える、やりがいのある仕事です。利用者や家族から感謝されることも多く、仕事を辛いと思う反面、それを誇りに思っている人もいるはずです。
そのような方は、介護職に向いていないわけではなく、職場が合っていないだけだったり、単に経験不足だったりするだけのこともあり得ます。
「介護なんか二度としたくない」という人は、辞めても後悔をしないかもしれません。しかしそうでない方は、辞めて後悔する前に以下の項目を確認してみてはいかがでしょうか。
新卒や未経験の場合、不慣れなうちは仕事を辞めたくなるものです。勤続年数が3年未満の離職者は、全体の6割を占めていることがそれを示しています。
参考)2020年 公益財団法人介護労働安定センター「介護労働の現状について」
http://www.kaigo-center.or.jp/
では、なぜ勤続年数が3年以上の介護職は辞めにくいのでしょうか。
その理由は、新卒や未経験の介護職がよく悩む「体力的に辛い」「介助がうまくいかない」「利用者との関係がうまくいかない」などは、スキルアップや経験を積むことで解消できることが多いためです。
介護スキルが未熟な場合はどうしても体への負担が多い介護方法になりがちです。しかし、研修や経験を積むことで、効率的な介護方法が身に付き体への負担は減ります。
このように、経験を積むことで解決できる問題も多くあります。自分に介護の仕事は向いていないとすぐに判断せずに、介護技術や接遇技術のスキルアップを図っていきましょう。
職場に馴染めないからといって、介護職に向いていないわけではありません。
馬の合わない上司や同僚がいる職場、経営理念に共感できない施設であれば、職場が自分に合っていないだけかもしれません。我慢の限度を超えるような職場環境であれば、他の介護施設への転職を視野に入れるのも良いでしょう。
自分に合わない職場で無理に働き続け、心身を壊してしまっては元も子もありません。介護に向いていないと悲観するのではなく、職場が自分に合わなかっただけと切り替えましょう。
辛いと感じることがあった時には、上司や先輩に相談しましょう。
相談してみると、自分では気づかなかった意外な解決策がみつかったり、上司や先輩が対策をとってくれたりすることもあります。シフトや業務内容で悩んでいる人が自分で解決することは難しいですが、上司や先輩に訴えれば変わることもあるかもしれません。
自分1人で悩みを抱え込まず、上司や先輩に相談して働きやすい職場に変えていきましょう。
辛いことがあってもすぐに「辞めた」と結論を急がないようにしましょう。
辞めたいほど辛いことであっても、時間が経過するとともに忘れたり状況が変わることがあります。
慌てずに「辞めたい」と思ったらまずするべきことを5つ紹介しますので、参考にしてください。
辞めたいと感じた場合におすすめなのが、まず初心に立ち返ることです。
介護職に希望ややりがいを感じて、職業として選んだ方もいるはずです。初心に立ち返るだけで、仕事への意欲が湧いてくることもあります。
介護職に興味を持ち、仕事として選んだ時の気持ちをできる限り思い出してみましょう。
次に介護職の魅力を洗い出してみましょう。
例えば、介護職の魅力には以下があります。
・やりがいがある
・人や社会の役に立てる
・資格・技能が活かせる
・需要が多く安定している
どうでしょう。介護職の魅力よりも辛さが勝っていますか。それとも介護職に魅力はもう感じませんか。
介護職の魅力が思い浮かぶのは、介護に好きな部分があるということです。辞めたいと感じるほどの辛さは、職場が原因かもしれません。どうしても我慢できない場合は、職場を変えるというのも一つの方法です。
辞めたいと感じる時は、資格を取得することもおすすめです。
例えば、給料で悩んでいる方は介護福祉士を取得すれば、資格手当が増えて給料アップにつながります。また、体力的に辛いことが悩みの場合は、ケアマネジャーや社会福祉士を取得することで相談員へ職種を変えることもできます。
資格を取得しておけば、もし今の職場で働くことに我慢ができなくなっても、転職時に役立ちます。
今の職場で問題を解決できないと判断した場合は、職場や働く施設を変えることも一つの手段です。
介護施設は入所施設、通所施設、訪問介護ステーションなどと種類が豊富です。さらに、正社員やパート、派遣社員など働き方も様々あります。
辞めたいほど辛い職場にこだわる必要はありません。自分に合う施設・働き方を探してみましょう。
転職を決意して、自分に合う施設を探そうにも、どのように探せば良いか悩む方もいるでしょう。
転職しても次の職場で、今と同じ状況になるのは避けたいですよね。そのため、多数ある介護施設からどのように探せば良いのか、悩んでしまうのは仕方がないことです。
そのような人におすすめしたいのは、紹介会社に登録、相談することです。
紹介会社に相談することで、自分に合う施設を紹介してくれます。今の職場での悩みを伝えれば、同じような職場を避けられるはずです。他にも紹介会社の利用で得られるメリットには次のようなものがあります。
・求人に載っていない情報も教えてくれる
・面接日などの日程調整をしてくれる
・採用担当者と連絡をとってくれる
・履歴書の書き方を教えてくれる
紹介会社は転職者の強い味方です。転職を決意したら紹介会社に登録、相談してみましょう。
介護職が自分に向いていないと感じてしまうのは、介護技術や知識が不足しているだけなのかもしれません。それらの多くは、経験を積むことで解決できます。
そのような方は資格を取得するのも良いでしょう。介護福祉士への挑戦はもちろんのこと、ケアマネジャーや社会福祉士などの資格へ挑戦するのもおすすめです。
しかし、職場が自分に合っておらず解決が見込めない場合は、他の職場や施設へ転職することも検討しましょう。
転職を希望する人は、紹介会社に登録・相談してみてはいかがでしょうか。紹介会社は転職活動のプロなので、転職者にとっては心強い味方となります。自分に合う職場、施設へ転職するため、紹介会社を積極的に活用しましょう。