介護職に向く性格や人間性はある?長く介護職を続けられる人の特徴とは

2022-01-24 13:20:32

「仕事がうまくいかず自信をなくしてしまった」「今後介護の仕事を続けていけるのか不安」などの悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか?

介護職は対人仕事なので、利用者やその家族、同僚との相性によっては悩みやストレスを感じてしまうこともあるかもしれません。思うように仕事ができないと、「私って介護職向いてないのかな?」と落ち込んでしまうこともあるでしょう。

介護職には向き不向きがあるのでしょうか?

この記事では、介護職に向く性格や人間性があるのかどうかということや、自信をなくし「介護職に向いていないのでは…」と思った時の対処法を紹介します。

 

 

介護職には向き不向きがある?

新卒の方はもちろん、キャリアが長い方でも、職場の人間関係がうまくいっていなかなかったり、ミスをしたりすると、「介護職に向いていないのでは…」と不安になることもあるでしょう。

そこで考えたいのが、介護職に向く性格や人間性があるのかどうか、ということです。

 

介護職に向いている人の性格や人間性とは

まずは、「介護職向き」といえる性格や人間性について見てみましょう。

 

■ 人と関わるのが好き

介護職は対人仕事のため、人と関わるのが好きで、誰かの役に立ちたいという気持ちを持っている人には最適な仕事です。

職員や利用者はもちろん、サービスを提供する中で利用者の家族ともコミュニケーションをとることも多いので、初めて会う人と話すことが苦にならない人は、介護の仕事を難なくこなせるでしょう。

また介護職は、医師や看護師、理学療法士などとも関わることが多い仕事なので、人と関わるのが好きという性格は、介護職として働く上で有利だといえます。

 

■ 人の変化に気づける

介護職には人の変化に気づける力が必要です。

利用者の多くは、病気や障がいによって施設へ入所していたり、自宅で療養していたりする方々です。利用者の中には、病気や障がいの影響で、体調に変化があっても声に出せない人もいるでしょう。

しかし、人の変化に気づく力があれば、利用者が「体調が悪い」と口で伝えられなくても、顔色や表情によって感じとることができます。

介護職には利用者の様子を日頃から観察し、体調の変化などに気づける力が求められます。

 

■ 話を聞くのが好き

人の話を聞くのが好きな人は、介護職に向いています。

介護職は、利用者とコミュニケーションをとることが多い仕事です。例えば、介助中はもちろん、余暇の時間や何気ない時間に利用者と世間話をすることがあります。

利用者目線にたったときに、話を楽しそうに聞いてくれる職員と適当に聞いている職員とでは、どちらが接していて気持ちの良い職員といえるでしょうか。

もちろん前者の職員です。

利用者から話しやすいイメージが定着すると、日常的に話しかけてもらえるようになり、利用者のニーズや思いなどを知ることができます。

引き出した話から、利用者の今後の生活を具体的にイメージできるので、ケアマネージャーが策定する計画書に活かせることもあるでしょう。

話を聞くのが好きなのは介護職として大きな強みになります。

 

■ 協調性がある

介護職はチームでサービスを提供するため、協調性が必要不可欠です。

介護の仕事は一人ではできません。周りの職員と連携をとり、助け合うことで良いサービスを提供できます。

一人だけ足並みが乱れて、自分勝手な仕事をしていると、周りの職員と利用者に迷惑をかけたり、サービスの質の低下を招いたりすることにつながります。

自分がやりたい仕事をするのではなく、周りの職員と助け合い、状況に応じた最適なサービスを行うことが求められます。

 

介護職に不向きな人の性格や人間性とは

続いて、介護職で苦労しがちな性格や人間性を2つ挙げてみましょう。

この2つに当てはまるからといって、必ずしも介護職に不向きというわけではありませんが、意識しておくことで今よりも仕事がうまく運ぶようになるかもしれません。

 

■ 優しすぎる人

優しすぎる人は仕事で苦労することがあるでしょう。

介護職は利用者や職員とコミュニケーションをとることが多い仕事ですが、チームを束ねる立場になるほど、時には厳しく接することも求められます。

例えば、部下が介助方法を間違えて利用者に怪我させてしまった時に、優しすぎて怒れないのは問題です。

ミスをした職員の成長にもつながらないので、時には優しさを捨てて、厳しく指導する必要があります。

 

■ 効率を優先する人

効率を優先しすぎる人は、介護の実務にストレスを感じてしまうでしょう。

雑務や書類仕事に関しては、ある程度効率を優先しても問題ありませんが、利用者支援は違います。

利用者支援では利用者の心身の状態に合わせた支援が求められ、自分のペースで効率を重視したやり方は利用者目線に立っているといえません。

仕事を早く終わらせたいという気持ちもわかりますが、最優先すべきは利用者の気持ちであり、利用者目線に立った仕事をすることが大切です。

 

 

よくある介護職の悩み

介護職は、キャリアの時期によって抱える悩みが異なります。

入社後3カ月や2年目、5年目など、立場や役割が変わるタイミングで悩むこともあるでしょう。

例えば、入社3カ月目の新人は、仕事をすぐに覚えられず、「私ってこの仕事に向いてないのかな」という悩みを抱える人が多いです。

2年目の人では、仕事に慣れてきて楽しさを感じる人もいますが、同じような毎日の仕事に気が緩んでミスすることもあるでしょう。ミスが続くとネガティブになり、「転職したほうがいいのかな」と考えてしまう人もいます。

悩むことは決して悪いことではないので、悩みの原因としっかり向き合うことが大切です。

 

 

「介護職に向いていない」と思ったときの対処法

ここからは、介護職に向いていないと思った時の対処法を紹介しましょう。

 

リフレッシュ期間を作る

積極的に休む時間を作ってみましょう。

心身共に疲弊しているとマイナス思考に陥りやすいので、なるべく長期休暇をとる、休職するなどして、心身を回復するのです。

リフレッシュし、思考がプラスに転じることで、仕事への意欲を回復させることができるでしょう。

 

将来の目標を見直す

将来の目標を見直してみましょう。

「ケアマネージャーになりたい」「高齢者を支えたい」など、目標は人によって異なりますが、「こうありたい姿」を思い描くことで、モチベーションを高められることがあります。

目標に近づくためには、今の職場が最適ではない場合もあるでしょう。その時は、転職も一つの選択肢になるかもしれません。

 

 

「介護職を辞めたい」と思ったときに考えたいこと

現在介護職として働いている人の中には、「介護職を辞めたい」と悩んでいる人もいるかもしれません。

介護の仕事を離れることは悪いことではありませんが、一時の感情で辞めてしまうと、後から後悔することもあり得ます。

「介護職を辞めたい」と思ったときは一度立ち止まって、次のようなことを考えてみてはいかがでしょうか。

 

職場を変える(転職する)

転職して別の施設で働くことも選択肢の1つです。

転職することで、やりがいがあったり働きやすかったりする施設と出会える場合もあり、視野も広がるでしょう。

また、1カ所の施設だけではなく複数の施設で働くことで、自分に合う職場に出会える可能性も高まります。

 

働く施設の種類を変えてみる

働く施設の種類を変えてみるのも1つの手です。

「仕事を覚えられない」「続けられる自信がない」という人も、自分の適正に合う他の施設で働くことで、やりがいを持って介護職を続けられる可能性があります。

介護施設は、特別養護老人ホームから通所介護施設まで、様々な施設形態があるため、自分にとって働きやすい施設を見つけることで、介護業界で長く仕事を続けていけることにもなるでしょう。

 

介護職のメリットを考える

介護職を辞めたいと思ったら、介護職のメリットを考えてみましょう。

介護職は超高齢社会の日本で、今後需要が高まる仕事です。給与などの処遇も改善され、働きやすい職場も増えてきています。

資格を持っていれば様々な施設で働けるなど、メリットも多い業界です。介護職のメリットも踏まえたうえで、辞めるかどうか検討しましょう。

 

 

まとめ

介護職に向いている人の特徴とは、つまり「介護の仕事をするうえでの基本がある」ことだとお分かりいただけたのではないでしょうか?

これらは何も特別な資質というわけではなく、意識することで手にすることができるスキルだともいえます。

仕事に悩んでいると「仕事が向いていないのではないか」という思考に至ってしまうこともあるでしょう。

介護職を辞めたいと思ったら、長期休暇や休職し心身を休ませてみませんか? また、転職や働く施設の種類を変えるのも有効な手段です。

介護職はキャリアや階層によって抱える悩みが異なる職種でもあります。上手に悩みと向き合っていけたらいいですね。