介護業界で働きたい人必見! 介護資格の種類と取得方法
2020-03-06 15:51:00
2020-03-06 15:55:52
特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった24時間対応の施設では、夜間も職員による見守りが必要です。そのため、こうした施設で介護職として働く多くの方は、夜勤を行うことになります。そこで今回は、介護職の夜勤の仕事内容について詳しく解説していきます。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった介護施設や、病院などで働く介護職の勤務形態は、主に「2交代制」と「3交代制」の2つに分類されます。
「2交代制」というのは、働く時間帯を「日勤」と「夜勤」の2つに分けてシフトを作成するケースで、多くの介護施設がこの勤務形態を採用しています。これに対し、働く時間帯が「日勤」、「準夜勤」、「深夜勤」の3つに分けられシフトが作成されているのが「3交代制」です。3交代制は1回の勤務時間が約8時間と決められているため、2交代制と比べて勤務時間が短い特徴があります。
一方、2交代制では1回の勤務時間が16時間以上になるケースも珍しくありませんが、その分同じ週の休日が増えるため連休が取りやすくなるのがメリットです。介護施設によっては夜勤のみを担当する「夜勤専従」という勤務形態を採用しているところもありますが、この場合も最初から夜勤専従として働けることは少なく、まずは日勤を一定期間経験してから夜勤を任されるようになることが多いようです。
労働基準法における「深夜の時間帯」というのは、22時から翌日5時までと定められていますが、介護職の夜勤の勤務時間は入所者の生活に合わせてそれぞれの介護施設が決定しているため、施設によっても大きく異なります。
目安としては、2交代制の場合が16時〜翌日10時、3交代制の場合が14時〜22時(準夜勤)、21時〜翌7時(夜勤)という勤務時間が一般的です。また、多くの施設では夜勤の勤務時間に1時間〜2時間の休憩や仮眠時間が含まれているため、16時間以上ずっと働き続けるというわけではありません。
では、実際に介護職の夜勤ではどのような仕事を任されることになるのでしょうか。主な仕事内容を詳しく見ていきましょう。
夜勤の介護職員は出勤をしたら、まず日勤のスタッフからの引き継ぎを受けます。入居者一人ひとりについて、その日の心身の状態や、体調面での気になる点、その日の出来事などを細かく伝えてもらうことで、夜勤中に気をつけるべきことを把握するためです。施設によっては「申し送りノート」のようなものを用意しているところもあるので、その場合には引き継ぎの前に目を通しておくことになります。
引き継ぎ後は、夕食前にトイレ介助を行い、夕食の配膳、食事の介助、薬を飲んでいる利用者への配薬・介助を行います。また、食後には誤嚥性肺炎予防のために口腔ケアに時間をかけている施設も多いようです。
その後、再度トイレ介助やおむつの交換、着替えなどの手伝い、ベッドへの移動の介助などを行って消灯・就寝となります。なかには消灯後もなかなか寝付けない方もいるため、その場合には声かけを行うなど、一人ひとりの状況に応じて対応をしていきます。
就寝後は、義歯の洗浄やその日のゴミの片付けなどを行います。申し送りノートを記入したり、事務的な作業をしたりするのも、この時間帯です。そして、具体的な時間は施設によっても異なりますが、消灯後1時間〜2時間に1回はそれぞれの部屋を回って利用者の様子を確認します。利用者の中には定期的に体の向きを変える体位交換が必要な方や、おむつ交換やトイレの介助が必要な方もいるため、それぞれ対応していきます。また、勤務時間に仮眠や休憩の時間が含まれている場合には、交代で仮眠・休憩を取るのが一般的です。
起きている方から順番に声掛けをして起床介助を行います。この時、体温や血圧測定といったバイタルチェックも一緒に行い、その日の体調を確認します。その後、朝食の配膳、食事の介助、配薬介助、口腔ケアなどを行い、次の勤務のスタッフと引き継ぎをして業務終了です。
介護職として夜勤を任された場合、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
夜勤で働く場合、基本給にプラスして夜勤手当などが支給されるため、同じ労働時間であっても日勤と比べて収入が多くなります。具体的な夜勤手当の額は施設によっても異なりますが、1回につき5000〜8000円が加算されることが多いようです。また、夜勤は主に利用者が就寝中に仕事をするため、入浴介助やレクリエーションなどを行う日勤と比べて業務量が少ないというメリットもあります。
一方、夜勤のデメリットとしては、不規則な勤務によって生活リズムが崩れてしまうという点が挙げられます。日勤と夜勤を交代で行う場合には、就寝時間が大きく変わってくるため、睡眠リズムが崩れて体調を悪くしてしまう人も中にはいるようです。夜勤を行う場合には、十分な睡眠を確保するための工夫も必要でしょう。
介護職として働く場合には、上記の内容を参考にしたうえで自分に合った働き方を見つけましょう。