介護業界で働きたい人必見! 介護資格の種類と取得方法

2020-03-06 15:51:28

子育てがひと段落して時間ができた主婦の方や、キャリアチェンジを考えている方の転職先として人気の介護業界。高齢化の進む昨今は介護施設の数も増えていて、介護の求人は常に売り手市場の状態です。介護の仕事には経験や資格が不要なものも多くありますが、資格を取得することで仕事の幅が広がり、より良い待遇で採用される可能性が高くなります。介護業界への就職や転職を希望するのであれば、介護に関する資格を取得しておくことが理想的でしょう。

今回は、介護現場で役立つ主な資格と、その取得方法についてそれぞれ詳しく解説していきます。

取得方法も解説!介護の資格の種類と特徴

介護の仕事には経験や資格が不要なものもたくさんありますが、資格を取得しておくことで採用されやすくなったり、待遇面がアップしたりする可能性も高くなります。

では、実際に介護の資格にはどのような種類があるのでしょうか。主な資格について詳しく見ていきましょう。

介護職員初任者研修

未経験で介護士として働く方にとって、最も取得しやすい入門資格です。介護の基礎知識や介護現場で働くために必要な基本的なスキルがあることを証明します。最短1ヶ月で取得することができ、転職の際にも有利になることがあるため、ぜひ取得しておきましょう。

介護職員初任者研修の資格を取得するために必要な費用は、無料から12万円程度と大きく開きがあります。介護事業所によっては初任者研修が無料もしくは割安で受講できるところも多いようです。また、ハローワークが窓口となっている一般教育給付金制度を活用できる場合もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

介護福祉士実務者研修

介護職員初任者研修の上位資格です。医療的ケアや探究員などの実践的なスキルが身に付くだけでなく、この資格を取得することによって「サービス提供責任者」として働くことが可能になります。介護福祉士を目指すためには取得必須の資格です。

介護福祉実務者研修は、資格取得にかかる費用が既に所有している資格の種類によって大きく異なります。具体的には無資格の場合で10〜15万円程度、初任者研修やホームヘルパー2級保持者で8万円~13万円程度です。また、ハローワークが窓口となっている一般教育給付金制度が対象の講座もあるため、事前に確認をしておくと良いでしょう。

介護福祉士

介護職のなかでも最上位にあたる資格で、介護関連の資格で唯一の国家資格でもあります。取得には条件があり難易度もやや高めですが、資格を取得することによって仕事の幅が大きく広がり、待遇面での向上も可能です。

介護福祉士になるには、実務経験ルート、養成施設ルート、福祉系高校ルートがあり、それぞれ費用は異なります。例えば、実務経験ルートの場合は所有している資格によって3万円〜10万円程度で、養成施設ルートの場合は100〜200万円程度の学費が必要です。また、福祉系高校ルートの場合には、一般的な高校を卒業するまでの学費と同等の費用がかかります。

ケアマネジャー(介護支援専門員)

介護が必要な人のためのケアプランを作成するのが主な仕事です。要介護者と事業所とをつなぐ橋渡しを行う重要な役割を担っていて、介護の現場に欠かせない存在です。

ただし、ケアマネージャーは誰でも取得できる資格ではなく、受験資格を得るためには保険や福祉、医療分野での該当する国家資格を持ち、5年以上もしくは900日の実務経験を積んでいるか、老人福祉施設などの業務に5年以上もしくは900日の実務経験を積んでいる必要があります。

そのため、資格を取得するためには、その条件を満たすための費用を考えなくてはいけません。また、国家資格合格後には各都道府県が実施している介護支援専門員実務研修を修了する必要があり、これにも費用がかかります。この費用は都道府県によっても異なりますが、5万円前後かかるのが一般的です。

社会福祉士

福祉や医療に関する相談や援助に必要な専門知識・スキルがあることを証明する国家資格です。高齢者だけでなく、身体障害者、生活困窮者、ひとり親の家庭など、さまざまな理由によって日常生活に問題を抱えている方のサポートをします。特別養護老人ホームや介護老人保健施設、高齢者福祉施設、グループホームなどが主な活躍の場で、この資格を取得していることで生活相談員としても働くことが可能です。

社会福祉士になるには、4年生の福祉系大学を卒業するルート、社会福祉学科や地域福祉学科のある専門学校を卒業するルート、通信制の大学を卒業するルートなどがあります。それぞれにかかる費用は、福祉系大学ルートで400〜500万円(総額)、専門学校ルートで100〜150万円(1年あたり)、通信制大学ルートで70〜80万円(総額)が一般的です。

精神保健福祉士

精神保健福祉士というのは、精神保健福祉領域のソーシャルワーカーの国家資格です精神障害のある方のさまざまな問題を解決する援助を行うことが主な仕事です。認知症の高齢者の中には精神疾患を併発している方も多いため、介護の現場でも高い需要がある資格です。

精神保健福祉士の受験資格を得るためには、4年生の福祉系大学を卒業するルートと、一般養成施設を卒業するルートがあります。また、社会福祉士の資格取得者は短期養成施設に6ヶ月以上通うことで受験資格が得られます。それぞれのルートによってかかる費用は60〜500万円と大きく異なるため、最適なルートを選ぶことが大切です。

介護予防運動指導員

地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターが認定している資格で、高齢者の筋力向上トレーニングをはじめとした、運動指導や介護予防プログラムを行う専門的な知識やスキルを証明します。資格を取得するためには、指定の研修を31.5時間受講する必要があり、研修は3日程度で終了するのが一般的です。

また、資格を取得するためには、ホームヘルパー2級、初任者研修修了者で2年以上の実務経験、実務者研修修了者などの条件を満たしている必要があります。受講料は2万5000円〜10万円程度です。

介護業界への就職や転職を希望する方は、上記の内容を参考にして資格を取得し、キャリアアップを目指しましょう。