介護職の求人はどう選べばいい?仕事が続く職場の選び方

2022-01-24 13:19:47

介護職として就職・転職したいけれど、「何を基準に職場を選べば良いのかわからない」と悩んでいる方はいませんか?

“介護職”とひと言でいっても、介護サービスの種類や施設の数はたくさんあるため、迷ってしまう気持ちはわかります。

しかし、介護施設にはそれぞれ違いがあり、職場環境や待遇も千差万別です。就職・転職してから「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、自分に合う職場選びをすることが大切です。

この記事では、就職や転職を前に悩んでいる方に向けて、介護施設の種類や施設選びのポイントを紹介します。

 

 

求める条件を明確にしておく

介護職の職場選びにおいて何よりも重要なのは、自分が求める条件を明確にしておくことです。

就職・転職先に求める条件をリストアップしておきましょう。

1.給料

2.通勤時間

3.資格取得のサポート体制

4.働きやすさ

5.勤務時間 等

このように、自分にとって優先度の高い条件から順番に書き出すことがポイントです。この作業をすることで、自分の希望条件を再確認することにもつながります。

 

 

どの分野のプロフェッショナルを目指すのか

次に考えるべきことは、どの分野のプロフェッショナルを目指すのかということです。

どの分野の専門性を磨きたいかによって、職場として候補になる介護施設の種類が変わります。将来、自分がプロフェッショナルとなりたい分野を考えておくことで、施設選びがしやすくなります。

例えば、入所施設であれば身体介護のスキルが、訪問介護では生活援助のスキルがより身につきやすいものです。医療的ケアやリハビリが多い施設では、医療の知識や技術、機能訓練について詳しくなるでしょう。

 

 

介護サービスの種類やそれぞれの特徴を知る

介護サービスの種類を知らないと、選択肢が狭まってしまいます。

どの介護サービスが「自分が職場に求める条件」や「プロフェッショナルを目指す分野」を満たすのか、自分に適した職場を選ぶためにも、介護サービスの種類や特徴を知っておくことが大切です。

ここでは、7つの介護施設の種類とそれぞれの特徴を紹介します。

 

特別養護老人ホーム(特養)

特別養護老人ホームは介護老人福祉施設とも呼ばれ、要介護度3以上の高齢者が入居している施設です。利用者の生活を支えるために、24時間体制で介護職が常駐しています。

特別養護老人ホームは、他施設と比較すると利用料金が安く利用者や家族から需要のある施設です。そのため、入居待ちをされている方も多くいます。

特別養護老人ホームの利用者は、認知症や寝たきりなどにより、多くの場面で身体介護を必要とします。排泄介助、入浴介助、移乗介助、食事介助などの介護に関する全般的なスキルを磨きたい方にはおすすめの施設です。

 

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、有料老人ホームのうち特定施設入居者生活介護の指定を受けた施設のことです。入居されている利用者は、基本的に要介護度1以上の方です。

そのため、介護付き有料老人ホームで勤務すると、要介護度が軽度の方から重度の方まで、幅広い利用者に対して実務経験を積むことができます。身体介護や生活援助、接遇方法などさまざまなスキルを磨けるでしょう。

 

介護老人保健施設(老健)

介護老人保健施設は、リハビリや医療ケアを提供し、高齢者の在宅復帰をサポートすることを目的とした施設です。そのため、特別養護老人ホームと比較すると、利用者の要介護度は低くなります。

また、介護老人保健施設には医師や看護師が配置されています。介護職にとって不測の事態に対応できる医師や看護師が同じ施設の中にいるのは、とても心強いことです。

介護老人保健施設での介護職の仕事内容は、身体介護の他にリハビリの補助などがあります。医師を含めた専門職種と連携する機会が多いので、医療的ケアやリハビリなどの医療的スキルや知識を深めることができるでしょう。

 

訪問介護(ホームヘルプサービス)

訪問介護は、介護職が利用者の自宅まで出向き、必要な介護を提供するサービスです。

仕事内容は身体介護の他に、炊事・洗濯・買い出しなどの生活支援が含まれます。

訪問介護は、慣れてくると1人で仕事に取り組みます。基本的には介護職と利用者のマンツーマンで介護を行うため、人間関係がシンプルになりやすいのが特徴です。

 

グループホーム

グループホームは、認知症により介護を必要としている方が、少人数で共同生活をする施設です。

少人数の施設のため、介護職にとっては、利用者一人ひとりに寄り添った介護ができるという魅力があります。家庭的な雰囲気のなか、穏やかに利用者の生活をサポートしていきたい方にはおすすめです。

 

デイサービス

デイサービスは通所施設とも呼ばれ、利用者に対する介護や食事、入浴、機能訓練を提供しています。

デイサービスの利用者は自宅で生活しているため、自立度が高く、他の施設と比べると介護量は少ないといえます。

そのため、介護職の負担も少なく、働きやすいと感じる方が多いでしょう。夜勤がない施設も多いため、夜勤に不安がある方は、デイサービスで働くのも良いでしょう。

しかし、デイサービスでは利用者を自宅まで送迎しなければならず、介護職も送迎業務にかかわっています。送迎に不安のある方は、送迎業務の範囲を確認しておきましょう。

 

病院

介護職は病院からも求人があることを知っていますか?

「看護助手」や「看護補助者」とも呼ばれる病院で働く介護職は、身体介護に加え、看護師の補助業務や患者の身の回りの世話などが主な仕事内容です。

医療現場で働きながら医療の知識や経験を積めるので、医療に興味がある方はおすすめの職場といえます。

 

 

複数の求人を比較検討する

働きたい介護サービスの種類が決まったら、関連する求人情報をできる限り集めましょう。

求人情報が十分に集まったら、複数の求人を比較します。自分の希望に添った介護施設で働くためにも、以下の点をポイントに比較してみることが大切です。

 

施設の介護理念に共感できるか

はじめに比較検討するポイントに、施設の介護理念があります。

施設の介護理念は、求人情報やホームページで確認できます。施設の介護理念と自分の介護に対する信条が合わないと、業務内容に疑念を抱きやすく、ストレスの原因になるかもしれません。

そのため、自分が納得できる介護理念を掲げているかどうかを必ずチェックしましょう。

 

給料や福利厚生は見合っているか

次に、給料や福利厚生が自分にとって満足できるものかどうかを確認します。

働き始めたものの、「この給料じゃやっていけない」と思ってしまうのを避けるためです。

給料や福利厚生については、求人情報では十分に確認できないこともあるため、不明な点があれば採用担当者に質問しましょう。

最低でも以下の点については確認しておきたいですね。

・給料

・賞与

・昇給制度

・資格手当

・夜勤の有無

・夜勤手当

給料や福利厚生は、働く上での重要な要素です。これらを参考に、自分に合う施設をピックアップしましょう。

 

職場環境に不安はないか

長く働くために、職場環境は重要なポイントです。

職場環境は、施設内の人員配置を確認することで判断します。

人手不足の施設では、介護職1人に対しての負担が大きくなりがちです。また、新人教育に手を回せないため、新人であっても入職時から即戦力のように扱われることもあります。さらに、人手不足の施設だと、休みがとりにづらかったり、無理なシフトが続いたりしてしまいます。

人手不足かどうかを判断するためには、施設見学やボランティアなどを通じて、直接施設内の状況を確認することがおすすめです。その際に、職員間の雰囲気や利用者に対する接遇を確認しておくと良いでしょう。

人手が少ない、職員の罵声・叱責が聞こえる施設は、職場環境に問題のある可能性が高いといえます。

 

働き方は合っているか

勤務時間などの働き方も検討ポイントです。

働くうえでは、「夜勤はしたくない」「土日は休みたい」「日中の決まった時間に働きたい」などさまざまな希望があるでしょう。

自分の都合に合わせた働き方ができるかをチェックしましょう。多くの方がこだわるのは、勤務時間や夜勤の有無、通勤時間、残業の有無などです。

 

キャリアアップできるか

介護施設が研修や資格取得を積極的にサポートしているかどうかも、重要なポイントです。

研修の受講や資格の取得をサポートしている職場であれば、介護職として着実にキャリアアップができます。

キャリアアップすることのメリットは、資格手当による給料アップだけではありません。

介護スキルが上達すると、体への負担の少ない介護方法が身につきます。また、接遇方法が上達すれば、苦手な利用者とも良好な関係が築けることもあるでしょう。

キャリアアップすることは、自分の自信につながるだけではなく、日頃の業務においても役立ちます。

介護への不安や負担の軽減にもつながるため、キャリアアップをサポートしている施設で働きたいですね。

 

 

まとめ

「転職したけれど何か違う」「職場環境が合わない」「キャリアアップできない」などのように、自分の希望に合わない職場では長く働くことも難しくなります。

このようなことを避けるためにも、介護職の就職・転職では、職場選びを慎重に行うことが大切です。

本記事で紹介したチェックポイントを押さえることで、希望に添った介護施設を探してくださいね。