未経験でも大丈夫? 介護職に転職する際に知っておきたいポイント!

2020-03-06 15:10:16

介護の仕事は未経験からの転職がしやすい業種のひとつです。仕事をしながら実務経験を積んで、新しいスキルを磨くこともできるため、子育てがひと段落した主婦の方や、異業種からの転職を検討している方にも人気があります。そこで今回は、未経験から介護職へ転職する際に押さえておきたい大切なポイントを詳しくご紹介していきます。

介護職は未経験でも転職できる?

高齢化の影響もあって、比較的転職しやすいと言われている介護職ですが、未経験であっても転職することは可能なのでしょうか。介護職の仕事は主に、老人ホームなどの施設内で高齢者の身の回りの世話や日常生活の介護をすることで、介護保険制度上は特に専門資格を持っていなくても就業することが可能です。

実際に、これまで異業種で働いていた人が未経験で転職をするケースも少なくありません。働きながら経験を積むことで取得できる資格もあるため、未経験から仕事をスタートしてステップアップをしていくケースも多いようです。

介護職の資格による仕事内容・働き方の違い

介護職の業務というのは実はとても幅広いため、食事や買い物などのサポートといった「生活支援」や、デイサービスなどへの「送迎業務」など、資格を持っていなくてもできる仕事は多数あります。

その一方で、要介護者の身体に直接触れる業務は原則として資格が必要になるため、資格を取得することによって出来る仕事の幅が広がったり、待遇や働き方が変わってきたりするのは事実です。では、具体的にどのような資格取得を目指すのがよいのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

介護職員初任者研修

食事や更衣、入浴介助といった介護に関する基礎的なスキルを証明するための入門資格です。養成校でカリキュラムを受講することによって修了証明書が交付されます。受講するために必要な資格や経験はないため、未経験の方でもチャレンジしやすい資格です。

介護福祉士実務者研修

介護職員初任者研修と比べてさらに専門的で幅広い内容を学びます。保有している介護資格によって講座の受講期間は異なり、受講修了時に証明書が交付されます。

介護福祉士

介護現場でリーダー的存在となって幅広い業務をこなすために必要な国家資格です。試験を受けるためには、「介護業務に3年以上従事していて、実務者研修を修了している(実務経験ルート)」「福祉系高校にて定められた科目・単位を取得し卒業している(福祉系高校ルート)」といった受験資格の条件を満たしていなくてはいけません。

ケアマネジャー(介護支援専門員)

介護保険サービスを受ける際に必要なケアプランの作成や、介護計画などを立てるのに必要な資格です。社会福祉士や介護福祉士などの法定資格を保有し、かつその資格に基づく5年以上の業務経験を満たした上で、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があります。

介護職の賃金はどのくらい?

未経験から介護職へ転職する上で、収入面が気になる方は多いのではないでしょうか。介護職の賃金は、雇用形態や所有している資格などによっても異なりますが、厚生労働省が発表した「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護職員の平均給与額(月給・常勤者)は手当てや一時金(賞与など)を含めて300,970円で、平成29年度と比べて10,850円上がっていることがわかります。

また、介護支援専門員(ケアマネージャー)の場合は350,320円と割高で、専門資格を持っている方が収入面でも高くなるのが一般的です。

未経験はどこがおすすめ? 働く場所・施設

介護職の働く場所は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった入居系の施設から、デイサービスなどの通所系の施設までさまざまな種類があり、基本的にはどの施設でも未経験の方が働くことは可能です。ただし、初めて介護職へ転職をする場合には、施設選びによってその後の働きやすさが大きく変わってきます。実際に働き始めてから後悔することがないように、「未経験者が働きやすい介護事業所」を選ぶことが大切です。

では、具体的にどのような施設が未経験者にとっておすすめなのでしょうか。主なポイントは以下の通りです。

規模の大きい事業所

働いている人の人数が多い事業所では、複数の先輩職員が勤務しているため、未経験の方でも丁寧に仕事を教えてもらうことができます。

教育制度や研修制度が充実している

介護職の魅力は、未経験の人でも働きながらスキルアップをしていくことができること。教育体制や研修制度が充実しているかどうかは、就職先を探す際に重視したいポイントのひとつです。

介護職に求められる能力

介護の現場では人との関わりが最も重要になるため、人に対する思いやりの心といった基本的な部分はもちろん、コミュニケーション能力や的確に状況を判断するスキルが必要になります。また、認知症の高齢者などに接する機会が多いため、根気強さや精神的な強さ、そして体力も必要です。

未経験で介護職に転職するメリット・デメリット

未経験から介護業界に転職する場合、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

メリット

前述したとおり、介護職は未経験からでも就くことが可能です。未経験からスタートをしても、実務経験を積んだり資格などを取ることで、スキルや待遇面でキャリアアップを目指せることが大きな魅力のひとつでしょう。

デメリット

介護職は人との関わりがメインになるため、人間関係や体力的・精神的な部分で思った以上に大変さを感じる人も多いようです。

未経験から介護職に転職する際に考えたいポイント

介護職は未経験からの転職も可能ですが、その際には働きはじめてからのキャリアプランをきちんと考えておくことが大切です。面接などの際に、未経験であっても志望動機などで仕事に対する熱意を伝えることができるように、あらかじめきちんと準備をしておきましょう。

介護職への転職を考え始めている方は、ぜひ上記の内容を参考にしてみてください。