入職前に知っておきたい!新人介護職によくある悩みと必要な心構え

2022-01-24 13:20:38

介護職に限らず、未経験の仕事をする時に、職場や仕事に対して不安を持つのは当然のことです。

未経験の自分に仕事が務まるだろうか、職場の人たちとうまくやっていけるだろうか、利用者と上手に関係を築くことができるだろうか…。そんな不安を抱えている未経験の方もいるでしょう。

そこで今回は、介護職として就職する前に知っておきたい情報として、「新人介護職によくある悩み」「新人介護職に必要な心構え」「新人の職場選びのポイント」について解説します。

 

 

新人介護職によくある悩み

新人介護職によくある悩みを知ることで、あらかじめ心の準備をしておくことができるでしょう。

介護未経験で就職する方が悩みやすい3つの要因をチェックしておきましょう。

 

仕事ができない

「自分は仕事ができない」「人から仕事ができないと思われるのではないか」というのは、新人介護職あるあるの悩みです。

そんな不安が頭をよぎった時の考え方や対処法を紹介しましょう。

 

■使えないと思われたくない

先輩職員から「使えない」と思われたくない人もいるでしょう。

しかし先輩職員は、介護職としての経験のない新人職員は仕事ができなくても仕方がないと考えています。

そのため先輩職員は「使える」「使えない」よりも、一定期間で新人職員を独り立ちさせるために、わからないことを聞いてほしいと思っているものです。

「使えない」と思われたくない一心で、わからないことを聞いてこない新人の方が先輩職員にとっては困る存在です。

わからないことがあったり、疑問や不安を感じたりしたら、先輩職員に遠慮せず相談しましょう。

 

■独り立ちするのがこわい

「自分は仕事ができない」という思いから、いつまでも先輩に助言やフォローを求めてしまう新人職員もいます。

介護の仕事では、利用者の安全に配慮しながら介助する必要があります。ちょっとしたミスが利用者のケガにつながるため、新人職員であれば不安に感じるのは仕方がありません。

しかし、独り立ちをこわがってばかりでは、いつまでも先輩職員に負担をかけてしまいます。

仕事を覚えて自身を持って介助できるように、先輩職員へ積極的に質問して不安を払拭していけるよう学んでいきましょう。

 

人間関係が辛い

新人介護職のよくある悩みの2つ目は、人間関係が辛いと感じることです。

上司や同僚と人間関係を構築しようとしても、以下のような理由で難しい場合があります。

 

■忙しそうで相談しづらい

介護技術や仕事内容について、先輩職員や上司に相談しようにも忙しそうで相談しづらいことがあります。

新人職員であれば、どのタイミングで先輩職員や上司の手が空くのかもわからないでしょう。

しかし、忙しそうで相談しづらくても、頃合いを見て声をかけ、時間を作ってもらえるようお願いしましょう。先輩や上司もあなたが新人であることはわかっているので、働きかければ求めに応じてくれるはずです。

 

■教育体制が整っていない

新人介護職にとって辛いのは、教育体制が整っていない施設で働くことです。

例えば先輩職員の指導力が不十分であったり、いつも違う職員に指導されたりする場合です。このような指導方法では、なかなか仕事を覚えられません。

介護施設の中には人手不足が深刻で、教育のために人員を割けず、新人介護職を即戦力として使う施設もあります。

このような環境下では、分からないことや不安に思っていることを誰に相談すれば良いのかわからず、悩みが出てきてしまいます。職場選びの際に、教育体制が整っているかどうかしっかりと確認しておきましょう。

 

体力的に辛い

新人介護職のよくある悩みの3つ目は、体力的に辛いことです。

体力的に辛いと感じる理由は主に次の2つです。

 

■思っていた仕事と違った

いざ入職してみたら、「思っていた仕事と違った」と感じることがあります。

実際の仕事がどのようなものなのかは、働いてみないと分かりません。介護の仕事は想像以上に体力を使うため、体が持たないと感じる新人職員もいます。

しかし、新人介護職が体力的に辛くなる理由として、介護スキルが未熟なことも挙げられます。体の負担が大きい身体介護であっても、介護スキルを習得すれば必要以上に体力を使わなくても介護ができるようになります。

スキルを習得したり経験を重ねたりすることでどのような変化があったのか、経験者である先輩に聞いてみると、少し気が楽になるかもしれません。

 

■生活リズムが不規則

介護施設であれば、介護職は24時間体制のシフトとなり、早朝出勤や夜勤の勤務をしなくてはなりません。2交代制の夜勤であれば、15時間を超える長時間労働です。

そのため、生活リズムは不規則になりやすく、また十分に体を休めることができず、体力的に辛くなっていきます。

このような夜勤に対して不安のある方は、夜勤のない通所介護からスタートするのもおすすめです。

 

 

職場選びでチェックしたいこと

新人介護職が悩まないためには、職場となる介護施設選びが大切です。

職場選びの際には、求人情報やホームページの細部まで確認しましょう。そのうえで、施設見学やボランティアをさせてもらい、以下のポイントをチェックすると良いでしょう。

 

スタッフの数は十分か

はじめにチェックする項目は、スタッフの数が十分かどうかです。

スタッフの数が不足すると介護職1人あたりの仕事が多くなるため、体力的・精神的な負担が増大します。そのストレスが同僚に向けられ、職場の雰囲気が悪化する原因にもなります。

利用者の人数に対して十分なスタッフが配置されている介護施設は、新人介護職にとって働きやすい職場といえます。施設見学やボランティアで訪問した際に、人員配置をチェックしましょう。

 

教育環境が整っているか

次にチェックする項目は、教育環境が整っているかどうかです。

新人介護職が独り立ちできるまでには、少なくとも数か月から半年程度の期間が必要です。その間の教育環境が整っていないと、介護スキルや知識が十分に身につかず悩みや離職の原因となります。

そうならないためにも、採用担当者に新人教育のプロセスを確認しておくようにしましょう。

 

人間関係に問題はなさそうか

人間関係に問題のある職場で長く働くことは、誰であっても難しいことです。

そのため、応募する際には以下のような環境に当てはまらないか確認しておきましょう。

・叱責の声が聞こえる

・職員の声かけがきつく感じる

職員が同僚や利用者に対して不機嫌な態度で接している場合は、人間関係に問題がある可能性が高く、注意が必要です。

 

 

新人介護職に必要な心構え

新人介護職が仕事や職場に慣れるためには、心構えも大切です。

ここからは、新人介護職に必要な心構えを説明します。

 

最初はできないこと、わからないことがあるもの

誰でも仕事を始めたころは、できないこと、わからないことがあるものです。

新人介護職に大切なのは、最初から完璧に仕事をこなすことではありません。できないこと、わからないことは理解できるまで何度も先輩職員に確認し、学んでいく姿勢です。疑問や不安があれば、遠慮せずに先輩職員に質問しましょう。

 

新人とはいえプロ意識を持つ

新人介護職といえども、利用者や家族からすると介護のプロです。

新人だから「ある程度できなくても許される」という気持ちでいると、利用者や家族からの思わぬ苦情につながります。

給料をもらう以上、新人であってもプロであるという意識と覚悟を持ちましょう。プロ意識を持って仕事をすることは、他の職員や利用者からの信頼獲得にもつながります。

 

先輩の仕事から積極的に学ぶ

指示待ちや質問をするばかりではなく、先輩の仕事から積極的に学んでいくことも大切です。

日ごろから先輩の動きを確認し、どのように業務をこなしているのか学びましょう。

取り入れられることから、真似してみるのが上達の近道です。吸収できるものは、なんでも吸収するくらいの心構えが早期の独り立ちにつながります。

 

 

まとめ

介護職は、性別を問わず幅広い年齢の職員が働いているため、人間関係が複雑になりやすい職種です。

悩んだ末に離職とならないよう、新人にありがちな悩みや職場選びのポイントを押さえておきましょう。あとは自分の心構え次第です。

「新人介護職として必要な心構え」を意識して仕事に取り組むことで、スムーズに介護職の一員となれるでしょう。