介護職に転職したい方へ。ハローワークで求人を探すメリット・デメリットを紹介
2022-01-24 13:19:36
2022-01-24 13:20:07
介護職として就職・転職しようと思っている方の中には、長く働ける職場に入職したいと思っている方も多いでしょう。
「職員を採用しても1年未満で退職してしまう」「職員が長く働いてくれない」など、職員が定着しない職場では、自分も同じように早期離職してしまう可能性が高まります。
介護職として気持ちよく働いたり、長く続けられる職場を選んだりするためにも、職場環境の改善に取り組み、職員の離職率を減らすための努力をしている事業所を選ぶことが大切です。
この記事では、職場環境の改善に取り組んでいる事業者の見分け方を紹介します。
介護職員が働きやすい職場とは、「人間関係にストレスがない」「業務量に見合った給与が支給される」職場です。
いくら給与の水準が高くても、職場の人間関係が悪いと仕事に行くのがストレスになります。周りの職員の顔色をうかがいながら発言することになるため、コミュニケーションを取ることが億劫になったり、自分の意見を出せなくなったりするでしょう。
また、業務量に見合った給与がもらえないことも、モチベーションの低下につながります。
介護職は利用者の人生を支えるやりがいある仕事なので、給与を重要視していない人もいるかもしれません。しかし、長年働く場合、業務に見合った給与が支給されないと、不満が溜まってしまいます。
不満が限界に達すると、給与が良い他の施設への転職を考えてしまうでしょう。しかし転職には時間も労力がかかるので、最初から満足できる給与水準の事業所に就職することが大切です。
給与が良くても業務量が多すぎる、人間関係が悪くて自分の意見を言いにくいなど、職場環境の良くない介護施設の中には悩みを抱えている職員が多いものです。
働きやすい事業者は、職場改善に前向きに取り組み、介護職員の働きやすさを向上させ、離職率を減らそうと努力しています。
では、事業者が講じる職場改善にはどのようなものがあるのでしょうか。事業者が行なっている職場改善策を4つ紹介します。
職場改善を行なっている事業者は、仕事の効率を低下させている要因などを明確化して業務効率を高めるなど、介護職員の業務改善に目を向けています。
例えば、紙媒体で記録をつけている施設とパソコンで記録をつけている施設、どちらの方が効率よく仕事をできるでしょうか。
明らかにパソコンで記録をつけている施設です。ITシステムを導入していない施設は、記録の記載に時間をとられて残業が増えるなどの問題も起こっています。
また新人教育がないがしろにされている施設も問題です。
離職率を低下させるには、新人に長く働いてもらうことが重要です。適切な教育ができないと新人はすぐに職場を離れる可能性があるためです。
OJT制度などを導入し、新人に手厚く教育できる環境を整えているか、面接の際に確認しましょう。
業務時間の改善や職員のメンタルケアも、職場環境の改善策の一つとして挙げられます。
介護職が離職してしまう原因に、業務量と残業が多いことがあります。
職員数が少ない施設だと、一人ひとりの業務量や残業が増え、職員の負担が増えるため、定着が難しくなってしまいます。そのため業務時間を改善しようとしている事業者は、しっかりと職員の人数確保を行なっているものです。
新卒採用と中途採用を増やし、職員数を確保したうえで、OJT制度で手厚くサポートすることで、職員の定着率が上がり、職員一人ひとりの業務負担も減るでしょう。
長く働ける職場を探すのであれば、入職前に施設見学やボランティアを行うなどして、十分な職員数がいるかどうか、職員配置に無理がないかを確認するようにしたいですね。
また、職員のメンタルケアが行われているかも重要です。
例えば、上司やOJT担当の職員と面談する機会を設けてもらえることにより、悩みや困りごとに対処してもらう機会が生まれます。職場の風通しが良いかどうかも、事前に確認しておきましょう。
仕事がいくら大変でも、職場の人間関係が良いと離職したいとは思いません。周りの職員と励まし合い助け合いながら、前向きな気持ちで働けるためです。
そのため、職場改善に取り組んでいる事業者は、職員同士が話す機会を設けたり、職員同士が意見を言い合える場を作っていたりするものです。職員同士がコミュニケーションを取るような場があるかどうか、聞いてみましょう。
求人情報で人間関係の良し悪しを見分けることは困難ですが、施設見学やボランティアをさせてもらい、自分の目で職員同士の関係性が良いかどうかも判断したいですね。
給料や労働条件などの処遇を改善することも、職員の定着率アップにつながります。
基本給のアップはもちろん、資格手当や夜勤手当を支給することで給与が増えると、職員のやりがいは高まるでしょう。
また、職員が資格を取得できるように、費用の補助を行なっている事業者もあります。費用を補助することで、資格取得を目指す志の高い人が入職し、職員の増員、そして負担軽減も期待できます。
「介護職員処遇改善加算」をご存じですか?
介護職員処遇改善加算は、介護職員の定着率を上げるために、キャリアアップの仕組みを整えたり職場環境の改善を行なったりした介護事業所の職員に、国が報酬を支給する制度です。
介護職員の給与を増やし、離職率を下げるために有効な制度といえます。
介護職員処遇改善可算という名称は知っていても、制度の内容を詳しく知らない方もいるかもしれません。
介護職員処遇改善加算の概要についても、就職・転職前にチェックしておきましょう。
介護職員処遇改善加算とは、介護職員の所得とやりがいを高めるための国の施策です。
厚生労働省によると、介護職員処遇改善加算は全国の約9割の施設で支給されていますが、全ての介護事業所の職員に支給されるわけではありません。
同じ介護の仕事をするのであれば、介護職員処遇改善加算が支給される職場で働き、給料を多くもらいたいですよね。
そのためにも、介護職員処遇改善加算がもらえるための条件を知っておきましょう。
介護職員処遇改善加算は、介護職員のキャリアの仕組みを整えたり、研修や昇給の機会を設けたり、給料以外の処遇改善を実施したりした介護事業所に対して支給される報酬です。
介護職員処遇改善加算で介護事業所が得た報酬は、介護職員に給与として支払うことが義務付けられています。他の用途に活用することは認められていないので、介護職員の生活向上に直結するお金といえます。
介護職員処遇改善加算の対象となるために、介護事業所は職員のキャリアアップや職場環境の改善の計画を立て、自治体に計画を提出し、計画に沿った職員のキャリアアップのサポートや職場環境の整備をしなければなりません。
介護職員処遇改善加算の要件を満たしている事業所であれば、職員の給料や働きやすさに関する取り組みをしていることになります。
就職・転職をする際には介護職員処遇改善加算の対象であるかどうかは必ず確認しましょう。
介護職員が長く働くことができる職場を見つけられるよう、働きやすさを整備している事業所が講じている改善策や介護職員処遇改善加算について紹介しました。
早期離職せず長く働くためには、職場選びが重要です。
職場環境の改善に取り組み、職員の離職率を減らすための努力をしている事業所かどうか、入職前に必ず確認するようにしてくださいね。