介護職を未経験でも活躍可能!通所施設への転職を果たすには

2021-10-13 19:44:52

「人や社会の役に立つ仕事がしたい」「やりがいのある仕事がしたい」「将来的に家族の介護のためにスキルを身につけたい」など、様々な理由で介護職は注目されています。

転職を機に初めて介護職にチャレンジしたいと、考えている方もいるでしょう。

主な介護職の転職先としては、入所施設、通所施設、訪問介護となります。このように介護職には様々な介護サービスの事業所があります。

その中で、介護職が未経験の方にオススメをするのは通所施設です。なぜ通所施設がオススメなのかについて、詳しく説明していきます。

 

通所施設とは

通所施設はデイサービスとも呼ばれ、介護保険法においては通所介護に位置付けられています。

通所施設において介護職の主な業務は、食事介助や入浴介助、送迎業務です。送迎業務は、通所施設において仕事内容の大きなウェイトを占めます。その理由は、利用者の多くは自宅から施設までの移動手段がないため、利用毎に職員が送迎するからです。

介護職のその他の業務として、利用者が生活を送るための機能維持を目的とした機能訓練の補助があります。

それで通所施設には、どのような方が利用されているのでしょうか。ここからは、介護サービスを提供する対象である利用者について解説します。

 

要介護状態、要支援状態とは

要介護状態とは、認知症やその他の疾病などにより、生活を送る上で介護が必要な状態を指します。また、要支援状態は、要介護状態に比べると介護度は軽いものの、生活に支障があり支援の必要な状態を指します。

介護を必要とする方が介護サービスを受けるためには、要介護認定を受けなければなりません。この要介護認定で認定された結果、要介護1から要介護5までを要介護状態、要支援1と要支援2は要支援状態となります。

要介護1から要介護5は数字が多いほど、必要な介護が多いことを意味します。

通所施設では、利用者の多くは介護量が比較的少ない要介護3以下の方です。しかし入所施設では、介護量の多い要介護3以上の利用者が大半を占めています。

参考)2018年 厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査の概況」

https://www.mhlw.go.jp/

 

利用者の居宅に関して送迎業務での注意点

通所施設において利用者は、居宅より施設に訪れ日帰りで介護サービスを受けます。しかし多くの利用者は、自分で施設まで来られません。そのため、施設と利用者の居宅間を職員が送迎します。

その送迎業務を行うためには、各利用者の居宅の位置を覚えなければなりません。また、送迎車を止める位置にも注意を払う必要があります。

多くの利用者宅については、送迎車の停車位置が決まっています。それぞれ覚えておかなければなりません。送迎車を決まった停車位置以外で止めると、近隣住民とトラブルになることもあるので注意しましょう。

停車場所以外にもカギの管理の必要性や、出入り口の把握、母屋と離れがあるなど、利用者毎に居宅に関して覚えることが異なります。

通所施設では、利用者数が増えれば増えるほど、このような覚えることが増えます。そのため、介護に初めてチャレンジする方は、定員数の少ない通所施設を選びましょう。

 

未経験からの転職で知っておきたい通所施設の特徴

介護職が未経験の方にとっては、通所施設とはどのような業務内容か気になるでしょう。そこで、通所施設における業務内容について説明していきます。

■利用者の送迎

通所施設は利用者に施設でサービスを提供する前後に、利用者を自宅まで送迎する必要があります。これが、通所施設の業務において大きなウェイトを占めます。サービス提供地域の範囲が広い事業所であれば、1日2時間以上を送迎業務に割くこともあるくらいです。

未経験の方が送迎業務を行うためには、カーナビや送迎支援システムの導入、または社内講習の実施など、新人職員をサポートする体制が整っているかが大切です。転職先を探すときのチェックポイントとしましょう。

■入浴介助

通所施設の大きな役割であるのが入浴サービスです。

利用者の多くは、自宅での入浴に対して不安を抱えています。また通所施設で利用者が入浴すれば、家族の負担を軽減できます。それらを支えるためにも大切なのが入浴介助です。

通所施設の入浴介助は、利用者本人ができない部分を手伝う「一部介助」が主となります。入所施設では全てを介助する「全介助」が多いのに比べると、通所施設では職員の身体への負担が少ないです。

■機能訓練

通所施設では利用者に対して、日常生活を送るための機能維持を目的とした機能訓練が行われています。機能訓練指導員と呼ばれる理学療法士や作業療法士などの指示に従い、介護職員は機能訓練をサポートすることも仕事内容となります。

■食事介助

要介護度3以下の方が多く利用されているため、ほとんどの利用者は自分で食べられます。そのため通所施設の食事場面において重要なのは、安全に食べているか、利用者に異変がないか、利用者の様子に注意を払うことです。

一部の利用者については食事介助が必要でしょう。その場合は新人教育の担当職員に、介助方法を詳しく聞いて対応しましょう。

■レクリエーション

利用者の身体を動かすことや、脳の活性を目的として行われるのが通所施設でのレクリエーションです。手足を使って行うゲームや、クイズなど内容は様々です。レクリエーションでは利用者の笑顔がたくさん見られるため、仕事の楽しみにもなるでしょう。

■排泄介助

要介護度3以下のため、利用者の多くは自力で排泄できます。しかし、一部の利用者については排泄介助が必要となります。安全のための見守り業務や、車いすから便座への移乗介助などです。

このように送迎業務や入浴介助、食事介助、排泄介助、レクリエーションが通所施設における主な介護職の仕事です。

 

介護職を未経験の方にとって、通所施設がオススメの理由

では介護職を未経験の方にとって、なぜ転職先に通所施設がオススメなのかを解説していきます。

 

身体介護が少ない

一つ目の特徴として、通所施設は身体介護が少ないことです。

先述したように、通所施設では要介護3以下の方が利用者の多くを占めています。つまり、利用者は身体介護を必要とする方は少なく、介護職にとっては身体への負担が少ないことを意味します。

未経験の方は、介護技術が未熟なために介護に要する身体への負担が大きくなりがちです。そのため通所施設は、身体への負担が少ないため転職先としてオススメです。

 

規則的なシフトで働きやすい

二つ目の特徴として、通所施設は規則的なシフトなので働きやすいことです。

通所施設の多くは日中にサービスが提供されます。利用者宅まで朝迎えに行き、夕方には利用者宅まで送ります。そのため、決まった時間に介護サービスを提供するのが特徴です。

それに比べ入所施設では24時間、365日介護の必要な方がいらっしゃるので夜勤や早番、遅番といった変則勤務があります。しかし、通所施設はそのような夜勤がないため、規則的なシフトで働きやすいことが、未経験の方にオススメをする理由です。

 

レクリエーションは未経験でも活躍できる

三つ目の特徴として、通所施設はレクリエーションがあることです。

レクリエーションは介護職の経験がなくても、利用者と一緒に楽しむことはできます。一緒に利用者と楽しい時間を共有することで、利用者と良好な関係が築けるでしょう。

また施設運営者にとっては、利用者を確保するためにもレクリエーションは他施設と差別化を図りたいサービスです。そのため利用者にとって楽しいことや、機能維持の面で利用者のためになるような企画の発案は、自分の評価を上げるポイントとなります。

このようなレクリエーションの実施や企画は、介護の経験年数にかかわらずできます。そのため未経験の方でも、すぐにでも活躍できるのがレクリエーションです。

 

未経験から介護へ転職するには

介護の未経験者にとっては、転勤先として通所施設がオススメです。その理由は「身体介護が少ない」「規則的なシフトで働きやすい」「レクリエーションでは未経験でも活躍できる」などです。

しかし通所施設の業務内容には、未経験の方は遠慮しがちな送迎業務があります。未経験の方が安全に送迎業務を行うためには、カーナビや送迎支援システムの導入、新人職員の指導、研修などの新人職員へのサポートが必要です。

このような新人職員へのサポート体制が整っている事業所であれば、未経験の方でも長く務められるでしょう。ではサポート体制が整っている事業所は、どのように探せば良いのでしょうか。

その方法は紹介会社の利用です。転職のプロである紹介会社には、介護事業所について詳しい情報があります。新人職員へのサポート体制や、送迎支援システムなどの導入など様々な情報を比較して条件に添う転職先を紹介してもらえます。

積極的に紹介会社を活用して、未経験からでも活躍できる通所施設を探しましょう。