派遣社員や転職した人でももらえる!介護サービス事業所・施設等における職員に対する慰労金の支給
2020-07-14 10:44:21
2020-09-04 19:51:19
1年のうち気温が高くなる梅雨時から残暑の厳しい9月ごろまで熱中症のリスクが高くなります。
今年は特に全国的に気温が高く、残暑が厳しいとみられるため9月以降も熱中症になる可能性が十分にあります。朝晩は涼しくなってくると油断をしてしまう方も多いと思いますが、日中はまだまだ暑い日が続きますので引き続き注意が必要です。
ここでは介護現場の熱中症のリスクと対策に合わせ、新型コロナウイルスの感染拡大予防による「新しい生活様式」における熱中症予防について解説します。
熱中症は高温多湿な環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体内の調整機能が破たんすることで起こります。体温の上昇やめまい、頭痛、吐き気などといった様々な症状の総称です。熱中症は炎天下の屋外だけでなく、湿気の多い時期や曇りの日、入浴中や就寝中にも気づかぬうちに起こる可能性があります。
高齢者は特に加齢によって体内の水分量が減っているため、下痢や大量の発汗による脱水症になりやすく、また暑さに対する感覚も鈍くなっているので体温調節が難しくなります。
またトイレに頻繁に行くことを避けるため、水分補給を控える方もいます。こうしたことから高齢者は熱中症のリスクが高いとされています。こまめに部屋の温度を測って室温を調節したり、部屋の風通しを良くしたりするなど室内環境にも注意を払うことが必要です。
さらに、個人の体調や持病によっても熱中症のリスクは異なるため、小さな変化を見逃さないよう、細心の注意が必要です。
施設で熱中症といえば利用者に目が行きがちですが、施設で働く介護士にも熱中症のリスクがあります。
例えば介護施設では利用者に合わせて空調の温度が高めに設定されているため熱中症のリスクが高まります。また入浴介助では高温多湿な環境下での介助になるため、一人が連続して入浴介助を担当することを避けたり、休憩を挟んだりなどの工夫が必要です。
忙しさのあまり水分補給を怠り、体調を崩してしまうケースも少なくありません。業務の合間のこまめな水分補給や、首などを冷やす市販の冷却グッズを使用するなど、体に熱がこもらないように意識することが大切です。
睡眠不足などの少しの体調の変化でも熱中症にかかってしまうリスクも高まります。冷房や扇風機などを適度に使ってしっかりと睡眠をとることも重要な熱中症予防のひとつです。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、「新しい生活様式」として、一人ひとりが感染防止の3つの基本である「身体的距離の確保」「マスクの着用」「手洗いや3密を避ける」などの対策を取り入れた生活様式を実践することが求められると厚生労働省からも発表されています。
このうち2つ目のマスクの着用について不安視されていることがマスクによる熱中症です。マスク内に息がこもりやすく、熱を持った息を吸うことで体温が上がりやすくなります。喉の渇きを感じにくくなり気づかないうちに脱水症状を起こしていたり、熱の発散を妨げてしまったりすることがあるため、熱中症を引き起こすリスクが高くなってしまうのです。そのため利用者、介護士共にマスクを着用しているときは喉が渇いていなくてもいつも以上にこまめな水分補給を意識することが大切です。
またマスクをつけっぱなしにするのではなく、周囲の人と距離を十分に取れる場所では、マスクを一時的に外して休憩をすることも必要とされています。
熱中症予防にはエアコンの活用が有効ですが、感染予防のため定期的な換気を行う必要があります。換気によってどうしても室内温度が高くなってしまうので換気をする際はエアコンの温度設定を下げるなど調整が必要です。
日々の生活の中の工夫や心がけ、知識をつけることで熱中症のリスクを避けることが出来ます。
日頃から気温と湿度を気にしたり、暑い日はいつもより休憩と水分を多めに取ったりするなど意識をすることが大切です。少しでも体調が良くないと感じたら無理をせず、早めに体を冷やして休ませましょう。利用者はもちろん、介護士も含めて施設全体で熱中症対策に取り組むことが大切です。
引用・参照URL
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html
(厚生労働省・『「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント』)