介護職の給与・年収をアップさせる方法とポイント

2020-06-03 14:59:06

高齢化社会に伴い、介護職は多くの職場環境が用意されている仕事として注目されています。しかし給与体系や待遇については職場ごとに異なるため、年収をアップさせるためには平均給与や資格の有無など、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。ここでは介護職における給与アップの方法について解説します。

介護職の平均給与・年収の目安

厚生労働省が発表した「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」によれば、常勤の介護職員の平均月収は300,970円でした。非常勤の職員は209,470円であり、常勤介護士とのあいだには実労働時間に50時間程度の差が出ています。同じ介護職のうち、もっとも平均月収が高い職種は介護支援専門員で、350,320円。ついで生活相談員が321,080円と続いています。

資格や施設による給与・年収の違い

介護職の給与と年収は、保有している資格や勤務先によって変動します。先ほどの平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果によれば、介護老人福祉施設(特養)全体の平均月収がもっとも高く、332,260円となっています。101人以上の入所者を抱える介護老人福祉施設の場合は348,980円と、さらに高い平均月収が算出されています。

介護老人保健施設(老健)も317,350円と月々の給与が30万円を上回っており、非常勤職員の平均月収も260,710円と、複数ある介護関連施設の中でもっとも高い月収となっています。

介護職の給与・年収の今後はより改善されていく

現在、厚生労働省が消費税率の引き上げにあわせて新設した「介護職員処遇改善加算」制度によって、介護士に支払われる賃金が増額されています。介護職員処遇改善加算は経験や技能のある介護職員について、他の産業と遜色ない賃金水準を実現するために創設された制度です。

訪問介護や通所リハビリテーションといった加算対象サービスを実施している介護施設は、毎月一定額を介護士の給与に上乗せすることができます。月額8万円増または年収440万円以上の処遇改善を最終目的としていますが、対象となるのは同一事業所で10年以上勤務した人か、または複数の施設や事業所での勤務期間が合計10年以上になる介護福祉士に限られています。

介護職の給与・年収をアップさせる方法

介護職員が給与を上げる方法には、資格の取得・給与の高い勤務先への転職・夜勤を増やすといった方法が挙げられます。それぞれについて順を追って説明します。

資格を取る

介護職が給与や年収を上げるためには、資格手当を受けられるように専門的な資格を取得しましょう。介護分野で唯一の国家資格である「介護福祉士」は、正社員として職員に採用されるうえで有利にはたらきます。

すでに介護職員初任者研修や介護職員実務者研修を終えている方は、介護福祉士の資格にぜひチャレンジしてください。介護福祉士の資格を取得すると、さらに上位の認定介護福祉士の資格を目指すことができます。介護の実務経験と知識を資格に反映させることで、給与アップが期待できるようになります。

介護福祉士になるための初歩的な資格である「介護職員初任者研修」や「介護職員実務者研修」を修了している人にも資格手当が加算されますが、国家資格である介護福祉士を取得すれば「介護職員処遇改善加算」の対象に含まれ、資格手当の額もより多くなります。

給与の高い施設に転職する

他の施設より高い給与が支払われる介護老人福祉施設(特養)や介護老人保健施設(老健)に転職する方法も給与アップへの近道です。パートやアルバイトで入ったり、非正規雇用で働いたりする場合でも、給与体系が高く安定している職場をおすすめします。

介護職員処遇改善加算制度は施設の規模によって待遇に差が生まれやすく、平等な待遇改善がしにくい点が問題視されています。小規模事業者は元になる給与ベースが低いケースもあり、加算の算定申請がしにくくなったり、待遇改善の対象となる介護職員が限られていたりすることがあります。そのため、一概には言えませんが、中規模以上の法人や大型の施設・事業所に勤めると給与がアップしやすい傾向にあります。

夜勤を増やす

給与の差は、夜勤手当の有無によっても変わります。ショートステイを併設していない通所介護事業所のように、日勤のみで夜勤を行っていない事業所は夜勤自体が存在しないため手当もありません。日勤を主体として働きたい方には適していますが、給与を重視するなら夜勤のある職場に入り、夜間の勤務回数を増やすことが月収・年収アップに直結します。

 

介護職の給与は資格手当や夜勤手当が出るとはいえ、まだ待遇改善の余地が多いと言われています。厚生労働省が主体となって制度設計と改定を行っているため、以前に比べて手当の額は多くなってきていますし、今後さらに改善されていくはずです。介護士自身もスキルアップや資格取得につとめるなどし、さらなる給与アップを目指してみてはいかがでしょうか。