介護福祉士になるには? 目指すルートと必要な資格について

2020-03-06 15:31:03

介護に関する資格にはさまざまな種類がありますが、その中でも唯一の国家資格が「介護福祉士」です。介護福祉士国家試験に合格して資格を取得することができれば、その後は資格を更新する必要もなく、全国の介護施設で通用する資格になります。給与や待遇面が良くなることはもちろん、携わることができる仕事の幅も広がるため、介護福祉士の資格取得を目標に仕事を続けている方も少なくありません。

今回は、介護福祉士を目指す方のために、介護福祉士になるためのルートと受験資格について詳しく解説していきます。

介護福祉士とは?

介護福祉士というのは社会福祉専門職のうち介護に関する国家資格です。高齢者や障害者など介護が必要な人が、日常生活を問題なく送ることができるようにサポートするのが主な仕事で、「ケアワーカー」とも呼ばれています。食事や入浴、排泄などの介助を行うだけでなく、要介護者やその家族からの相談に応じて適切なアドバイスを行ったり、介護現場で働く介護職員に対して指導をしたりする、介護現場の支柱的存在と言えるでしょう。

介護福祉士になるためのルート

介護福祉士になるには、介護福祉士国家試験を受験して合格しなくてはいけません。ただし、介護福祉士国家試験は誰でも受験できるというわけではなく、一定の条件を満たしている必要があります。では、実際に介護福祉士になるためにはどうしたらいいのでしょうか。その主な3つのルートについて詳しく見ていきましょう。

実務経験ルート

介護福祉士を目指す多くの人に選ばれているルートがこの「実務経験ルート」です。介護現場で働きながら取得を目指すことができるため、最もコストを抑えて資格を取得することができます。具体的には、介護現場での実務経験が3年以上と、「介護職員実務者研修講座」を終了していることで、介護福祉士国家試験の受験資格が得られます。

養成施設ルート

できるだけ短い期間で資格取得を目指したいという方におすすめなのがこの「養成施設ルート」です。指定された養成施設などで2年以上(1800時間以上)学ぶことで、介護福祉士国家試験の受験資格が得られます。実務経験ルートと比べると、養成施設に通うため費用面で割高になりますが、実務経験ルートよりも短い期間で介護福祉士国家試験を受験することが可能です。

福祉系高校ルート

福祉系高校や福祉系特例高等学校などを卒業し、国家試験に合格する方法です。2009年以前に入学した人と以降に入学した人とで受験資格が異なります。

介護福祉士の魅力・メリット

では、介護福祉士にはどのような魅力があり、取得することによってどのようなメリットが得られるのでしょうか。主な魅力やメリットについて詳しくみていきましょう。

転職に有利

介護福祉士は介護に関する唯一の国家資格のため、資格を取得していることで出来る仕事の幅が大きく広がります。介護施設側も介護福祉士を多く配置することによって加算を受けることができるため、転職の際にも有利です。

給与や待遇面に差が出る

介護福祉士の資格を持っていることとで正社員として採用されやすくなるだけでなく、役職手当などが加算されるため給与がアップします。

仕事の幅が広がる

介護福祉士の資格を持っていると、サービス提供責任者や生活相談員、チームリーダーといった介護の現場で必要な役職を担うことができるため、仕事の幅が広がります。

介護福祉士にはどんな人が向いている?

介護の専門職として幅広いフィールドで活躍することができる「介護福祉士」ですが、どのような人が向いているのでしょうか。介護福祉士の適性について詳しく見ていきましょう。

人が好き

介護福祉士として働く上で、人と関わることは避けては通れないことです。相手がどのようなことを求めているのか、何をしてほしいのかなど細やかな部分に気付くためにも、コミュニケーションを積極的に取る必要があります。人に接することや触れ合うことが好きな人でなければ難しい仕事だと言えるでしょう。

知識や技術が身についている

介護福祉士は会後の現場で中心となって働くリーダー的な存在です。食事や入浴、排泄などの介助を実際に行うための技術はもちろん、要介護者やその家族からの相談に応じて適切なアドバイスを行ったり、最適なサービスを提供したりするための幅広い知識も求められます。

広い視野を持ち状況判断ができる

介護を必要とする人は、さまざまな悩みや不安を抱えていることが多いため、常に思いやりの心を持って接することが大切です。それと同時に、状況に応じて適切な判断をしたりアドバイスしたりすることも求められます。相手に感情移入しすぎず、幅広い視野を持って冷静に状況判断できる必要があるのです。

介護福祉士を目指す際にはまずは受験に必要な資格や条件を確認し、上記でご紹介した内容を参考にして自分に合ったルートを見つけましょう。