介護福祉士になるには? 目指すルートと必要な資格について
2020-03-06 15:31:00
2020-04-14 15:53:12
世界で最も高い日本の高齢化率。総務省の統計によると、日本における65歳以上の高齢者の人口は2019年9月の時点で3588万人となり、4人に1人が高齢者という計算になります。このように、高齢化社会が加速する現代で、急速にその需要を増しているのが介護職です。ひと言でいうと、身体機能が低下した高齢者の手助けをする仕事ですが、介護職というと「大変、きつい」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、これから介護の仕事を目指そうと考えている方のために、介護の仕事の魅力とやりがいを詳しくご紹介していきます。
介護職というのは、年齢を重ねて身体機能が低下した高齢者や、心や体に障がいを持った方の身の回りのさまざまなサポートをする仕事のことを意味します。具体的には、着替えや食事、入浴、排泄といった要介護者への介助や、部屋の掃除、買い物、洗濯といった日常生活の手伝い、要介護者やその家族の相談を受けたり、介護サービスを紹介したりといった仕事がメインです。
働く場所は主に、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホーム、グループホームといった「入所型施設」や、デイサービス、デイケアといった「通所型施設」の他に、利用者の自宅を訪問して介護サービスを提供する「訪問型」があります。
細かい仕事内容は勤務する施設によっても異なりますが、いずれの場合も介護職というのは人との関わりが重要になる仕事です。利用者やそのご家族の話に丁寧に耳を傾け、どのようなことを望んでいるのかを汲み取るコミュニケーション能力は不可欠なスキルだと言えるでしょう。
また、利用者の中には自分の感情や思いを言葉で表すことができない方も多いため、利用者一人ひとりの様子をしっかりと観察して小さな変化に気づく、細やかな心配りができる人が求められます。さらに、介護の仕事はケアマネージャーや看護師、自治体などと連携しながら仕事を進めていくため、自分本意な仕事の進め方ではなく、相手の意見を聞きながら仕事をする協調性も必要なのです。
高齢者や体の不自由な方のサポートをする介護職というのは、社会的にも意義のあるかけがえのないものです。では、実際に介護の現場で働いている方たちは、どのような思いを持って仕事をしているのでしょうか。介護職の魅力とやりがいについて、詳しく見ていきましょう。
忙しく大変なイメージが強い介護職ですが、日々の仕事の中には、利用者の笑顔に大きな喜びを感じる機会がたびたびあります。入浴や着替えなどをお手伝いすることで感謝してもらえたり、リハビリによって体の機能が回復して喜んでもらえたり、利用者の笑顔に励まされて「また頑張ろう!」と思うことも。また、利用者本人だけでなく、そのご家族の笑顔も介護職の方にとっては大きなやりがいになっているのです。
介護職というのは、利用者の生活をさまざまな形でサポートする仕事ですので、「ありがとう」という感謝の言葉を多くもらいます。自分が人の役に立てていると実感することが、仕事をしていく上での大きなモチベーションとなる方も。また、訪問介護などの場合には利用者だけでなく、そのご家族が介護職の方の訪問を心待ちにしているケースも多く、人から頼りにされているという喜びが仕事のやりがいへとつながることもあるようです。
介護という仕事を通して、入浴や食事の介助、洋服の着替えさせ方、介護保険の仕組みなど、専門的なスキルや知識を身につけることができます。高齢化社会に生きる私たちにとっては、自分や配偶者の両親が介護を必要とする時が来る可能性もあります。そうした時でも、仕事で身につけたスキルを生かすことができるというのは大きな魅力ではないでしょうか。
介護の仕事には資格不要のものも多いため、未経験でも働くことができます。仕事を続けて経験を積んでいけば資格を取得することも可能で、キャリアアップしやすいのも魅力です。
介護の仕事は人との関わりのなかで多くのやりがいを感じることができますが、その一方で介護職ならではの苦労があるのも事実です。例えば、介護職は夜勤を任されるケースが多いため、時に体力的な疲れを感じてしまうこともあります。夜勤をする場合には、先輩スタッフのアドバイスなどを参考にしながら、生活リズムの掴み方など夜勤のコツを身につけていきましょう。また、介護業界というのは給与が低い傾向がありましたが、現在では待遇面も随分と改善されてきています。資格取得によって手当が付くこともあるので、積極的にチャレンジしてみるのもおすすめです。
超高齢社会に突入した現代の日本では、これから介護に対するニーズは増していくでしょう。その状況の中でも介護業界は人手不足と言われていますが、その分未経験でも採用されやすく専門的なスキルを得られる職業でもあります。
今後さらに需要の高まる介護職。介護業界に興味をお持ちの方は、ぜひ上記の内容を参考にしてやりがいや魅力を理解した上で、ぜひチャレンジしてみてください。