介護職は転職しやすい?介護のニーズの高さと将来推計人口とは
2022-01-17 17:17:00
2022-01-24 13:19:36
「転職しよう」と思った時、求人情報をどのように探していますか?
仕事探しというと、まずハローワークを思い浮かべる方もいるかもしれません。
今回は介護施設への転職を考えている方に向けて、ハローワークのメリット・デメリットを紹介します。
転職活動をする際、求人情報を集めるために、ハローワークの利用を検討する方もいるでしょう。
ここでは、ハローワークを利用するメリットを3つ紹介します。
ハローワークの一番のメリットは、介護職に限らず多種多様な全国の求人情報を豊富に扱っていることです。
2020年の新規求人数は790.6万件でした。ハローワークには、膨大な数の求人募集があるとわかりますね。
このように求人情報がハローワークに集まってくるのは、次の2つの理由があるためです。
■全国に544拠点
ハローワークの位置付けは「雇用のセーフティネット」のため、全国に544の拠点があります。全国津々浦々に拠点を構えることで、求職者と企業の橋渡しをしています。そのため、各拠点における地域・地元の求人情報が多く集まります。
■掲載費用が無料
企業や事業所がハローワークに求人情報を掲載しても費用はかかりません。中小零細企業であれば、求人募集の広告費を用意できないこともあるため、人手を募集するときハローワークに依頼することが多いようです。
参考)2021年 厚生労働省「公共職業安定所(ハローワーク)の 主な取組と実績」
https://www.mhlw.go.jp/content/000735217.pdf
ハローワークでは、介護の資格を無料で取得することができます。
無資格・未経験の方でも介護職に就けるよう、ハロートレーニングと呼ばれる公共職業訓練・求職者支援訓練で資格の取得を支援しているのです。
このハロートレーニングを受けるためには、「一定の条件がある」かつ「取得できる資格が限られる」という短所はあります。
しかし、無資格の方にとっては、介護の資格1つでもあれば転職に役立つはずです。活用したい方は、ハローワークに問い合わせましょう。
求人情報の閲覧は、ハローワークの窓口でしかできないと思っていませんか。
ハローワークで取り扱っている求人情報は、インターネットからでも閲覧できます。そのため、求人情報をチェックするためだけにハローワークに通う必要はありません。
いつでもどこにいても自分のタイミングで確認できるので、新着の求人情報も探しやすいでしょう。
ハローワークの利用には上記のようなメリットがある一方で、注意するべきデメリットも存在します。
ここからは、ハローワークのデメリットを3つ紹介します。
ハローワークのデメリットのひとつは、求人情報に記載されている情報量の少なさです。
ハローワークの求人情報はフォーマットが決まっており、主に記載されている情報は以下となります。
・簡単な仕事内容
・雇用形態・雇用期間
・必要な経験・資格
・給与
・昇給・賞与
・休日
・勤務時間
・会社の特徴
一見情報量が多いと感じるかもしれませんが、昇給実績や年休消化率、福利厚生など、細かな条件がわかりません。
また会社の特徴を記入できる欄も小さいため、「アットホームな雰囲気です」「みんなが和気あいあいと楽しい職場です」「未経験でもしっかりサポートします」というような、抽象的な表現になりがちです。
これでは「どのような部分がアットホームなのか?」「どう和気あいあいなのか?」「新人教育のプログラムはどのようなものか?」という疑問をもつでしょう。
応募先の詳しい情報が欲しい場合は採用担当者やハローワークの職員に聞いたり、ホームページを確認したりする必要があります。
またハローワークには、紹介状が必要だというデメリットもあります。
ハローワークに登録されている求人情報はネット上でも検索できます。しかし応募時は、紹介状を発行してもらうために窓口に出向かなければなりません。
求職者が求人先に直接連絡し応募しても、紹介状がないと受け付けてくれない場合があります。
その理由は、ハローワークの紹介の仕組みにあります。
紹介状は応募時にハローワークが発行し、応募先の企業へ提出するためのものです。つまり、企業は紹介状があることでハローワーク経由の応募で採用したことを証明できます。
企業はハローワーク経由で人材採用すると、条件によって助成金が給付されることもあるため、紹介状を必要とすることもあるのです。
このように、ハローワークでは応募する度に紹介状が必要となるため、窓口へ行くのが手間と感じる方もいるでしょう。
3つ目のデメリットは、「ダミー求人」「ブラック求人」が存在することです。
「ダミー求人」「ブラック求人」とは、実際の労働条件と違う内容を求人情報に記載している求人のことです。
意図的に求人情報を実態よりも良く記載している悪質なものから、働き始めてから労働条件の変更を試みる企業もあります。
ハローワーク経由で入職した方から、「夜勤なしで応募したのに、夜勤するよう強要された」「記載されていなかった変則勤務を要求された」といった報告もあるようです。
「ダミー求人」「ブラック求人」が厄介な点は、実際に働いてから気づくことです。
実際に、2018年度の「ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数」は6,811件ありました。
求人情報と違ったと感じた点は、主に以下に関することのようです。
・賃金に関すること
・就業時間に関すること
・職種・仕事の内容に関すること
このようなケースに遭遇した場合は、ハローワーク求人ホットラインへ相談しましょう。
参考)2019年 厚生労働省「ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06139.html
他にもハローワークの求人情報には「空求人」と、呼ばれるものがあります。
これは、募集が終了している介護施設であるにもかかわらず、削除されず求人情報が残っているものです。
このような「空求人」は、当然ながら応募しても断られてしまいます。このような空求人に応募してしまうと、相当な時間の無駄となります。
転職を成功させるために、ハローワークだけではなく紹介会社も併用することをおすすめします。
ハローワークの職員は、すべての業種の求人を取り扱っているため、介護業界にそれほど詳しくない方もいます。
応募先の介護施設の特徴や仕事の内容を詳しく聞きたいと思っても、そのような職員であれば難しいですよね。
それに比べて紹介会社であれば、介護施設に詳しいプロのスタッフが対応してくれます。介護施設の内情など、求人情報に載っていないことも教えてくれるでしょう。
また、紹介会社を利用するメリットには以下のようなものがあります。
・希望にマッチした介護施設の紹介
・面接日程の調整
・履歴書の書き方をアドバイス
・給与などの条件交渉の代理
・利用料が無料
ハローワークと紹介会社を併用することで、ハローワークが苦手とする部分もフォローできるため、効果的な転職活動につながります。
ハローワークには地域の求人情報が多いというメリットはありますが、応募先に関する情報量が少ないというデメリットもあります。
ハローワークで入手できる求人情報だけでは、介護施設の内情を知ることはできません。ハローワークの職員が介護施設に詳しくない場合もあります。
介護職へ転職を考えているのであれば、ハローワークと紹介会社の併用を検討しましょう。紹介会社では介護施設の内情や仕事内容、雰囲気など求人情報に載っていないことも教えてくれます。
ハローワークと紹介会社のそれぞれのメリットをうまく使いわけ、効率的に自分が望む介護施設を探しましょう。