介護職に向いている人とは?求人探しや転職の前に確認しよう!
2021-12-10 11:22:00
2022-01-24 13:20:59
介護職への転職を目指している人にとって「介護職のニーズ」がどれくらい高いのかは気になるところでしょう。
少子高齢化の日本では、介護業界は売り手市場であり人員不足を嘆いている施設は少なくありません。
介護職への転職希望者がいても、多くの施設が人員を欲しているため、人員獲得は熾烈を極めます。そのため、人員を十分に補充できずにいる施設もあるのが現状です。
介護職のニーズの高さを理解していると、転職時の参考になるでしょう。当記事では、日本の将来推計人口や介護職のニーズ、介護スタイルの変化について紹介します。
日本は子どもが少なく高齢者が多いという少子高齢社会です。
将来的に高齢者が更に増えるといわれていますが、「高齢者がどれくらい増えるのかな」「介護職のニーズは今高いの?」など疑問を持つ人もいるでしょう。
将来的な日本の高齢者の割合や推計人口がわかると、介護職にどれくらいのニーズがあるのかイメージがつきます。
日本の将来の推計人口と介護職のニーズを紹介します。
日本の要介護者は年々増加しています。
65歳以上、特に75歳以上の要介護者が増加傾向にあります。要介護認になる要因は、「骨折」「年齢による衰弱」「病気」が挙げられ、骨折や病気になり体調を崩すと、以前の身体機能まで回復できずに、寝たきりの状態になる人もいます。
要介護者の中には病気や障がいによって自分の意思で身体を動かせない人や言葉を発せない人も多く、介護職は利用者の細かな変化を汲み取らなくてはいけません。
介護度が高いほど、心身ともに介護職へかかる負担は大きくなります。
介護度の高い要介護者の増加を防ぐためにも、自立支援や質の高い支援、介護予防などが求められるでしょう。
要介護の状態でも利用者が自分でできることが増えると、支援内容が少なくなるので、介護職への負担が減ります。また、質の高い支援や介護予防に取り組むことで、要介護状態の悪化や改善につながるでしょう。
支援の質を高めることはもちろん、積極的に介護予防に取り組むことで介護職への負担が軽減されます。
要介護の利用者が増えている背景の一つに、認知症患者の急増が挙げられます。
認知症患者の増加は、平均寿命の高さが関係しています。日本の高齢化率、平均寿命は世界トップクラスです。認知症は高齢者がなりやすい病気であり、80歳以上は5人に1人、90歳以上は2人に1人が認知症になるといわれています。
平均寿命が年々上がっている日本では、今後も認知症患者は増えていくでしょう。
認知症を予防するには、運動やテレビ鑑賞、旅行など脳や身体に刺激を与えることが大切です。
運動や会話、新しいものに触れる経験をすると、脳に刺激が与えられます。認知症の進行を遅らせる治療も発見されてきていますが、生活の中で認知症を予防することもできるのです。
認知症予防を積極的に取り入れて、認知症を防ぎたいですね。
要介護者の増加に伴い、介護職のニーズも高まります。
介護を必要とする高齢者が求めるサービスを受けられるようにするためにも、介護を担う人材を補充していかなければなりません。そのため、介護職の人材を欲する事業者は後を経ちません。
また、新型コロナウイルスの影響により、飲食業界やアパレル業界など他業界で働いていた人が、介護業界へ転職するケースも増えています。事業者側だけではなく求職者側にとっても、今後ますます必要とされる介護職は転職ニーズが高い業界といえます。
働き手の不足が課題の一つになっている介護業界にとっては、他業界から転職してくる人が増えることは、必要な人員を補うチャンスになるでしょう。
介護職人材の不足は、事業者側のみならず、国にとっても避けては通れない大きな課題です。そのため、介護職員処遇改善加算といった賃金アップのための施策や外国人人材の活用など、国をあげての施策も行われています。
このような国策も、これから介護職を目指す方にとっての後押しとなるでしょう。
介護のスタイルは時代とともに変化してきました。
介護サービスを利用するという現在の一般的なスタイルは、介護保険制度がスタートした2000年以降に定着してきたものです。
介護スタイルの変化について解説します。
介護保険制度が導入される前の日本では、子どもが親の介護をするのが当たり前の風潮があり、女性が介護を担うケースが多くありました。
しかし、介護のプロではない子どもには負担が大きく、介護疲れなども懸念されていました。また、時代が進むにつれて親と別居して生活を営む家庭が増加したこと、女性の社会進出が進んだことによって、子どもが親を介護するのが難しくなってきました。
そのような背景から、2000年に介護保険制度が制定され、子どもが親の介護をするのではなく、民間に介護が任せられるようになりました。
現在では、介護はプロに任せる家庭も増えています。民間の施設に入居する人も、介護施設への入居を希望する人も増加しています。
これはマイナスなことではありません。介護施設への入居者は、自分の家の状況や希望によって、好きな施設へ選び入居できるようになったため、子どもから介護を受けるよりも充実した環境下で介護を受けられるようになりました。
しかし一方で、介護施設の数が足りていない、職員が不足しているという課題も出てきました。
特に特別養護老人ホームの入居待機希望者は多く、施設での介護を望んでいるのに入居できないため、自宅での介護を余儀なくされている人もいます。
介護施設の数をなかなか増やせない背景には、介護職員の人員不足が関わっています。
介護業界全体で人手が足りていないので、新しい施設を作っても最低人員配置基準を満たすことができず、職員にトラブルが起きた時に対応することが難しかったり、現場が上手く回らなかったりするような問題も起きています。
介護施設の数を増やすためにも、介護職の働く環境を整備し、人員不足を解消する必要があります。
ここまで、日本の将来推計人口と介護職のニーズや介護スタイルの変化について紹介しました。
日本は今後、全人口のうち27%が高齢者という「超高齢社会」を迎えるといわれています。そのため、介護職へのニーズもますます高まっていくでしょう。
その一方で、「3K(きつい、汚い、危険)」をはじめ、給与が安いなど、介護業界に対するネガティブなイメージを持ち続けている人もいます。しかし実際には、働く環境や給与水準が改善されている職場も増えています。
もしかすると、新型コロナウイルスの影響で、他業界からニーズの高い介護職への転職を考えている方もいるかもしれませんね。
しかし、未経験の方が自分に合う職場を見つけるのは簡単なことではありません。なかには「希望に合う求人が見つからない」などの悩みを抱えている人もいるでしょう。
職場選びに悩んでいる方は、紹介会社を利用してみても良いかもしれません。
紹介会社に求める条件を伝えると、その希望に沿った求人を探してくれます。そのためミスマッチが起こりにくく、理想に近い求人を見つけられる可能性が高まるでしょう。
今回紹介したように、介護職は今後ますますニーズが高まる仕事です。他業界から介護業界への転職も、ポジティブに考えてみてはいかがでしょうか?