介護職の面接でよく聞かれる質問と回答例~コーディネーターが解説~

2021-09-11 17:00:45

介護職の求人案件に応募すると、面接の日程が早い段階で組まれるケースが多いです。なぜならば、早く入職してもらうため、書類選考では条件に合う人物か最低限のチェックをし、採用可否は面接の印象で決めるという施設が多いからです。

応募する側としては、面接にきちんと対応できるか不安もあるかもしれません。そんなときは、面接でどんな質問がくるのか予め想定しておきましょう。自分自身の考えを深めた上で、どう答えるかまでシミュレーションしておけば、当日も焦らず回答できるはずです。

本記事では、実際に介護職の転職をサポートしているキャリアコーディネーターが、介護の面接でよく出される質問の例、そして回答の例を紹介したいと思います。

面接で定番の質問内容と、介護職ならではの特徴とは

施設の種類や仕事内容、担当者によって当然細かい質問内容は違います。ただ面接で必ずといってよいほど聞かれる定番の質問があります。

業種を問わない質問内容としては、「前職の退職理由」「これまでの経験」などです。介護職ならではの質問内容としては、「介護観」「ストレス耐性」「今後のキャリアプラン」などが挙げられます。

売り手市場で転職もしやすい状況の中、より長く働いてもらえるようにすり合わせをしたいからこそ、こういった質問が入ります。またストレスとの付き合い方を自分なりに持っているかどうかも、人と人が直接関わる仕事だからこそ、大切にしている施設もあるでしょう。

転職先で長く働く意志があり、介護に関する仕事を続ける気持ちがあるのであれば、自分の気持ちは正直に伝えつつ、前職での実績や成果を具体的伝えることで、好印象が得られる可能性が高いです。

介護の面接でよく聞かれる質問と回答例

それでは、実際に介護の面接でよく聞かれる質問と回答の例を6つほどご紹介しましょう。

質問例1「前職を退職した理由(転職活動をしている理由)は何ですか?」

この質問には、前職に何か不満を持った上での転職だとしたら、「どのようなことに不満を感じるのか」「きちんとした動機を持って応募してきているのか」などを確かめたいという施設側の意図があります。

前職を退職した理由は、お給料や人間関係などについて何らかの不満を持ったなど人それぞれ。なんらかの理由があって転職活動をしているのは施設側もわかっています。しかし、自身の不満を愚痴に聞こえてしまうような形で伝えるのではなく、ポジティブな内容に変換して回答をしないといけません。

回答例:
「前職ではスタッフの人数が少なく、日々の担当業務をこなすだけで精一杯の日が続いていました。上司へは業務改善の提案もしていましたが、今は難しいと採用されないままでした。私としては、できる業務の幅を広げ、利用者様により満足いただけるサービスを提供したいと考えております。多くのスタッフと連携がとれる、より規模の大きな貴施設のような介護施設への転職を検討させていただいた次第です」

ポイント:
回答例では、不満の存在をさりげなく伝えつつ、改善のアクションを起こしたことについても触れています。どこにでも不満は発生するものですから、採用側として、不満が出たら即転職するという人では困るからです。

退職理由と志望動機には矛盾がなく、結びついている必要があります。規模の大きな施設への転職をといっているのに、実際は前職の職場と規模が同程度だったなどの間違いがないようにしましょう。

質問例2「あなたはどのような介護観を持って働いていますか」

介護観を聞くことで、施設の理念や運営方針と合いそうか、長く働いてくれそうかなどを採用側は見ています。しかし、いざ介護観といっても抽象的過ぎて、面接時には答えに詰まってしまう心配があります。一度紙に書き出してみて、自身が特に大事にしていて、普段の業務でも気を付けていた内容がうまく伝わる内容に絞ってみましょう。

回答例:
「私は、利用者が受けるべきサービス、されるべき気遣いなどは人によって異なると考えています。ですので利用者との関わりの中で得られた日々の気付きを書き留めて、力を入れるポイントを整理するようにしています。そうして利用者が本当に満足できる介護サービスを提供することを目標としています」

ポイント:
難しく考え過ぎる必要はありませんが、「利用者に快適に生活してもらうために働いています」のような回答では、その人となりを採用者側で把握できません。その介護観が具体的にどういった行動につながっているのかまでわかるのが理想です。

質問例3「介護業務中に困った場面に遭遇したら、どう対応してきましたか」

介護の現場では想定外のトラブルもよく発生します。そういったトラブルに対して、柔軟に対応できそうかなどを確認するために、このような質問が聞かれます。実際にあったトラブル対応があれば、面接までにいくつか思い出しておきましょう。

回答例:
「トラブル時だからこそ冷静になり、自身では対応不可能な場合はすぐ周りに相談するようにしています。例えば毎日のように同僚の悪口、それもあることないことを言う利用者がおり、施設の他利用者への影響などが心配だったことがありました。その内容については書き留めて状況を整理し、上司やケアマネージャーに相談しました。結果ケアプランなどを見直すことにつながりました」

ポイント:
何も自分の力だけで解決した話をしなくても構いません。それよりも情報を共有し、チームのメンバーとも協力して対処できていた方が、施設側としては安心でしょう。また、トラブルへの対応方法だけでなく、ストレスに対してどうセルフコントロールしているかについても聞かれる可能性があります。そのときは、スポーツ、趣味など自身のストレス発散方法について伝えましょう。

質問例4「介護の仕事において、どういったときに嬉しさを感じましたか」

こういった質問では、介護業務、あるいは採用側施設との親和性についてチェックされます。やりがいを持って仕事ができているかも見られます。答えに詰まり過ぎてしまったり、的外れの答えになってしまったりすると、採用側は不安に感じてしまうでしょう。

回答例:
「最初は入所を拒んでいた利用者から信頼を得られ、やっぱり入って良かったと言ってもらえると、とても嬉しいです。せっかくご縁があって入所された利用者様ですから、みんなに居心地良く過ごしてもらいたいという気持ちがあります」

ポイント:
まず、介護職ならではの回答になるよう意識します。どんな業種の面接でも言えそうな「人に喜んでもらえるのが嬉しいです」だけではなく、誰にこんな風に喜んでもらえるのが嬉しいというところまで言えるといいでしょう。

質問5「なぜ介護の仕事に携わろうと思ったのですか」

介護の仕事に就く理由はさまざまです。中には、何となく介護の世界に入ったものの、うまくいかずに転職を繰り返し、介護の仕事自体を辞めてしまう人もいるでしょう。採用側としてはそういった人を避け、しっかりとした理由、確かな覚悟を持った人に入ってほしいと願っています。

回答例「介護職を目指したきっかけは、介護の現場で働く人たちのドキュメンタリー番組を見て感動したことです。祖母の自宅介護に苦労していた母の様子を見て大変さは承知していましたが、それ以上にやりがいのある仕事だと気づいたんです。そこで母とも相談し、介護の専門学校に入ることになりました」

ポイント:
前向きな理由であることはもちろん、適当にごまかして作った理由ではないという説得力も必要です。今一度介護の仕事を目指した理由を考えてみてください。面接では覚悟が伝わるよう、力強く答えられると良いでしょう。

質問例6「介護職における今後のキャリアプランは考えていますか?」

このような質問により、今回の応募がキャリアプランに沿ったものであり、本腰を入れて業務に臨んでくれそうかを採用側としては見ています。また、入職後どう働いてもらうかを考える材料ともしてもらえるでしょう。

回答例:
「はい、自分なりにキャリアプランを考えています。今後数年は介護職員として経験を積み、その後は生活相談員になることを目標としています。そのためにも幅広く業務の知識を付け、利用者やご家族からの意見にもよく耳を傾けていきたいと考えています」

ポイント:
明確な目標があるのは望ましいことですが、転職先で少なくとも数年は働き続ける前提のプランか、自身のキャリアプランの実現に伴う行動が転職先にとっても求められていることかが大事です。

介護職の面接でよく聞かれる質問と回答例に関する「まとめ」

  • 応募後すぐ面接になるので、早めに質問を想定する
  • 業種を問わない定番の質問は「前職の退職理由」「これまでの経験」
  • 介護職ならではの定番の質問は「介護観」「ストレス耐性」「今後のキャリアプラン」
  • 回答が定まらなければ紙に書き出してみる
  • よく聞かれる質問の内容は本記事を参考にする

人手不足の状況にある施設では、応募者側の意志次第で採用を決めてしまうケースもあるかもしれません。しかし、面接の時点でお互いの意志疎通を十分に行い、両者納得の上での入職が理想です。また、ポイントのずれた回答をしてしまったり、答えに詰まったりしてしまうと、採用側を不安にさせてしまうかもしれません。どんな質問がきてどう回答するか、ある程度の想定はしておきましょう。そうすれば過度な緊張も防げます。

転職理由が特殊でどう答えたらいいか迷いそうなど、面接に自信が持てない場合は、キャリアスマイルのコーディネーターにもぜひご相談ください。

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