介護職が職場を変えたい時にやるべきことは?後悔しない転職の“決め手”
2022-02-09 16:00:00
2022-02-09 16:38:25
「今の職場では続けられない」「もっと良い労働環境で働きたい」などといった理由から、転職を考えている介護士の方はいませんか?
介護士が転職を考える理由には、「給料に納得できない」「体力的に辛い」などがあります。そのため、介護の仕事を続けて良いものかと迷っている方もいるかもしれませんね。
そのような方に知ってほしいのは、介護士として働いた経験を活かせる仕事は介護業界の内外にたくさんあるということです。
介護業界や介護にまつわる仕事はもちろんですが、異業種にも経験を役立てられる仕事はあります。
そこで本記事では、介護士におすすめの転職先や転職を成功させるためのコツをお届けします。
本当に転職する必要があるのかどうかを判断するためにも、他の方の転職理由を知ることは役立ちます。また、介護士として働く人の悩みを知ることは、転職先を選ぶ上での参考にもなるでしょう。
まずは、介護士によくある4つの転職理由を紹介します。
介護士が転職したいと思う理由の一つに、人間関係のストレスがあります。
介護士は仕事柄、さまざまな人と関わります。介護の仕事はチームワークなので、他の介護士との連携は必須です。より良い介護サービスを提供するために、医師や看護師、理学療法士などと関わることもあります。
しかし、毎日多くの関係者と関わることに、ストレスを感じる方もいるでしょう。
また、介護士の仕事では、利用者や家族とのコミュニケーションが欠かせません。その中に苦手な人がいたり高圧的な人がいたりすると、転職を考えるほどのストレスを感じることもあります。
給料・手当に納得できないことも、介護士によくある転職理由の一つです。
2020年の調査において、介護士の平均月給は正社員で315,850円、非正規雇用で196,630円でした。
正社員でも、非正規雇用でも、介護士の主な仕事内容は、利用者に介護サービスを提供することです。しかし、同じ仕事をしていても、雇用条件によって給料が月々10万円以上も違うため、不満が生まれることがあります。
また、自分が働く施設の手当に納得できない場合もあるでしょう。
例えば、デイサービスの正社員の平均月給は280,600円、夜勤のある介護老人福祉施設の正社員は350,430円と大きな開きがあります。この理由は、夜勤があるためです。しかし、この夜勤手当が他施設より少ない場合は、転職を考えることになるかもしれません。
参考:2020年 厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」
介護士によくある転職理由の3つ目は、労働環境が合わないことです。
介護士に限らず多くの人は、職場に働きやすい労働環境を求めているでしょう。例えば以下のような環境です。
・希望した日に休みがとれること
・適度な夜勤回数であること
・職場の雰囲気が良いこと
・無理のないシフトであること
・残業時間が少ないこと
しかし、このような労働環境ではない施設もあります。
このような労働条件を実現できない理由の一つは、介護士の人員不足です。職員の数が足りないと「希望した休日に休みがとれない」「夜勤の回数が増える」「忙しさのあまり職員がイライラする」などの原因となります。
働きやすい労働環境を重視される方は、介護士の人員が十分に配置されている介護施設を探すのも良い方法でしょう。
介護士によくある転職理由の4つ目は、体力的に辛いことです。
排泄介助、入浴介助、移乗介助をはじめ、介護士の仕事には体力を必要とするものが多くあります。
それに加えて介護士は、早番や遅番、夜勤などの変則勤務により生活が不規則になりやすいものです。
そのため、十分な休息がとれずに疲労が溜まり、辞めたいと感じる方もいます。
このような転職理由であれば、利用者の要介護度が低い通所施設に転職するのも一つの手段でしょう。
もしかすると「介護士に向いていない」と感じて、異業種に挑戦しようと思われている方もいるかもしれません。
介護士として働いた経験は、さまざまなところで強みとして活かすことができます。そこで、介護士の方におすすめの転職先を紹介します。
介護士の経験を活かせるのは、やはり介護業界でしょう。職場が変われば環境や働き方も変わるものです。
介護業界で転職をする場合は、以下の2通りがあります。
■介護士以外の職種に就く
介護業界には、介護士以外にも多くの職種があります。例えば相談員やケアマネジャー、介護事務員などです。
介護業界であれば、他職種であっても介護士としての経験が大きな強みになるはずです。必要な資格取得にも役立つこともあるでしょう。
業界内でキャリアを重ねることで、介護の仕事をより広い視野で見ることができるようにもなります。
■介護施設の種類を変える
働く介護施設の種類を変えるのも一つの手段です。今の職場が入所施設であれば、通所施設に転職するといった具合です。
介護士としての経験を活かせるだけではなく、新たな知識やスキルが身につくため、介護士としてステップアップできます。
また、施設の種類が違えば、仕事内容や人との関わり方も変わってきます。自分に合った施設であれば、長く働くこともできるでしょう。
一度介護業界から離れようと思っている方は、介護士の経験が役立つ業種を選んでみてはいかがでしょうか。
例えば、以下の3つの異業種です。
■保育士、保育補助
保育士の資格は、介護福祉士を取得していると一部の試験科目が免除となるため資格が取得しやすくなります。また、保育士の資格がなくても保育補助として働くこともできます。
介護士として高齢者をケアした経験は、きっと保育の仕事でも役立つでしょう。
■接客業
人と話したり接したりすることが好きだけど、介護士の仕事は体力的にきついという方は、接客業に向いているかもしれません。
介護士として培ったコミュニケーション能力を活かしながら、「人と関わる仕事がしたい」というご自身のニーズも満たせるでしょう。
■介護職専門のキャリアアドバイザー
介護職専門のキャリアアドバイザーに転職するのもおすすめです。
介護士として働いた経験があることで、介護士ならではの悩みや不安、施設の内情などが理解できるため、介護職に寄り添えるキャリアアドバイザーとなれるでしょう。
どの業種や職種に転職するか決まったら、納得のいく転職ができるよう動いていきましょう。
転職を成功させる上で重要な2つのコツを紹介します。
転職を成功させる1つ目のコツは、転職先に求める軸を決めることです。
転職先に求める軸とは、自分の希望条件やこだわる条件などのことです。この軸がぶれてしまうと、何を基準に転職先を選べば良いか迷ってしまいます。
軸がぶれた状態で転職すると、入社後に「こんなはずじゃなかった」「思っていた仕事と違う」など、納得できない転職にもなりかねません。そうならないためにも、転職先に求める条件を固めておくことが大切です。
転職を成功させる2つ目のコツは、紹介会社を利用することです。
紹介会社は、介護職の転職に多く携わった実績のあるプロ集団です。転職に関する悩みや不安は、紹介会社に相談することで解決できることもあるでしょう。
紹介会社には、転職先に関する多くの情報があります。それらを活用することで、ミスマッチの少ない転職活動が可能になります。
「転職先に求める軸を決める」「紹介会社を利用する」ことで、良い転職先を探しましょう。
転職を成功させるためにも、まずは転職理由を明らかにしておくことが大切です。また、次の転職先に求める軸はしっかりと定めておきましょう。
介護士としての経験を強みに変えて、希望に添った転職先を選択し、納得のいくキャリアを築いてくださいね。