特別養護老人ホームの仕事内容とは? 施設の特徴や働き方について

2020-04-14 15:48:07

介護業界の中でも特に求人が多い特別養護老人ホームの介護職。今回は、特養で働くことを検討している方のために、その仕事内容や働き方について詳しく紹介していきます。

特別養護老人ホームとは

特別養護老人ホーム(特養)というのは、介護を必要とする高齢者の中でも、在宅での介護が困難な方を対象にした介護施設のことです。社会福祉法人や地方自治体などが運営している公的施設で、民間が運営している有料老人ホームと比べると低料金で利用することができます。

入所するには「要介護3以上である」、「介護する人がいない」といった条件を満たす必要がありますが、入所が認められた場合には高度な医療が必要にならない限り、原則として終身にわたって入所することが可能です。特養と混同されがちな施設に「介護老人保健施設」がありますが、介護老人保険施設は高齢者が自宅で生活できるようになることを目指す施設であるのに対し、特養は身体介護や生活支援などのサポートをしながらその施設で居住することを目的としています。

また、特養で提供されるサービスは、各都道府県によってその内容が決められていて、食事や入浴の介助、掃除・洗濯といった身の回りの世話、排泄介助、レクリエーション、健康管理など多岐に渡ります。特養は「終の住処」としての役割も担っているため、最近では看取りのための介護に取り組む施設も増えているようです。

特別養護老人ホームの仕事内容

要介護度の高い高齢者が入居する特別養護老人ホーム。利用者に手厚いサービスを提供するために、特養にはさまざまな職種の方が働いています。ここでは、特別養護老人ホームで活躍している職種と、その仕事内容について詳しく見ていきましょう。

介護職員

最も多いのが、特別養護老人ホームの要となる「介護職」です。食事や入浴の介助、おむつ交換などの排泄介助、トイレへの誘導、レクリエーションなど、24時間体制で利用者に寄り添いながらその生活を支えます。未経験の方でも働くことは可能ですが、介護福祉士などの有資格者は待遇面で有利になるケースが一般的です。

社会福祉士

生活相談員として、利用者が快適に施設で生活できるようにサポートをします。利用者やその家族、また入所を希望されている高齢者やその家族の相談・援助、入退所に関する手続き業務、行事の計画などその仕事内容は幅広く、「縁の下の力持ち」のような存在です。

看護師

特養で働く看護師の主な仕事は、利用者の体調管理です。毎日の体温や血圧の測定といったバイタルチェックをはじめ、投薬管理、ちょっとしたケガの処置、医師への連絡を行います。

ケアマネジャー(介護支援専門員)

利用者一人ひとりに合ったケアプランの作成を行います。現場で働く介護職員は、ケアマネジャーが作成した介護プランに沿って介護を提供していくのです。また、施設によっては、ケアマネジャーがスタッフの勤怠管理などを行なっているところもあります。

特別養護老人ホームの仕事の流れと働き方

特別養護老人ホームは入所型の介護施設のため、24時間体制で利用者のサポートをする必要があります。具体的な勤務時間などは施設によって異なりますが、日勤、夜勤、早番、遅番などに別れて勤務するのが一般的です。では、特養で働く介護職の方の基本的な仕事の流れを詳しく見てみましょう。

7:00/入居者起床

起床した利用者からバイタルチェックを行い、洗顔や着替えの手伝い、おむつ交換、トイレ誘導・排泄介助などを行います。

8:00/朝食・口腔ケア

自分で食事ができない利用者には食事介助をし、食後には口腔ケアを行います。薬を飲んでいる利用者に対しては服薬の手伝いも。

10:00~/入浴

入浴介助を行います。多くの施設では入浴は週に2、3回程度で、それ以外は身体を拭くなどして清潔を保ちます。利用者が入浴している間に、手の空いているスタッフで居室の清掃やシーツ交換などを行う場合も。

12:00~/昼食

自分で食事ができない利用者には食事介助をし、食後には口腔ケアを行います。薬を飲んでいる利用者に対しては服薬の手伝いを行い、食後にはトイレ誘導や排泄介助なども行います。

13:00~/レクリエーション

ゲームや簡単な体操、カラオケなど、介護職員が企画したレクリエーションを行います。季節を感じさせる取り組みをするなどの工夫も必要です。

15:00~/おやつ

おやつの終了後は、トイレ誘導と排泄介助を行います。

18:00~/夕食

自分で食事ができない利用者には食事介助をし、食後には口腔ケアを行います。服薬介助、食後のトイレ誘導、排泄介助を行います。

21:00~/入居者就寝

就寝のために着替えや排泄介助、トイレ誘導などを行います。

22:00~/見回り

利用者の就寝後は、起床まで定期的に見回りを行います。就寝中におむつ交換が必要な方や、床ずれを防ぐために体位変換が必要な方もいますので、介護プランに応じて一人ひとりにあったケアをしていきます。

特別養護老人ホームの介護職に求められるスキル

特別養護老人ホームで働く介護職の方は、基本的な介護スキルが備わっていることはもちろん、その場の状況に合わせて臨機応変に対応することができる判断力、それぞれの専門職種と連携を取りながら働くコミュニケーションスキルなどは不可欠です。また、特養には認知症の高齢者も多く入居しているため、時には心ない言葉をぶつけられたり、理不尽な態度を取られてしまったりすることもあります。そうした場合でも心を落ち着けて、穏やかに対応していくためには、自分自身の感情をしっかりとコントロールする冷静さも必要です。

特別養護老人ホームで働くにはどんな人が向いている?

特別養護老人ホームに入居している高齢者は要介護度の高い方が多く、仕事の内容も入浴や排泄の介助などといった身体介助がメインになります。そのため、体を動かすことが苦にならず、体力に自信のある方の方がストレスを感じずに働くことができるでしょう。また、特養は24時間体制で利用者のお世話をするため、人と関わることが好きであることは大切なポイントです。

特別養護老人ホームでの仕事は多岐にわたるため、幅広い介護のスキルを身につけることができます。働きながらキャリアアップを目指したいという方は、ぜひ特養での仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。